女子がデートでスポーツカーを嫌がる本当の理由とは (1/2ページ)

助手席に座っているだけ……でも苦労は多い

 スポーツカー……、それは男たちの永遠の憧れ。いえ、女にとっても憧れだった時代はありました。90年代にはとくに、彼氏がスポーツカーで迎えに来た女たちは、羨望の眼差しを浴びまくったものです。今でもポルシェ人気は変わらないし、マツダ ロードスターも女子ウケ抜群。トヨタ86を自分で運転したい! なんていうイケメン女子もけっこういるんですよね。

スポーツカー

 ただ、デートでスポーツカーの助手席に座るという行為は、女にとって数々の忍耐が必要なモノである、というのをもっと知ってもらいたいのです。いつも笑顔で助手席に座ってくれている彼女も、笑顔の裏では「チッ」と舌打ちしているかもしれないですよ〜。隣りを走るミニバンやセダンを、恨めしそうに見つめたりしてたら……可能性大です。

 さあ、まずは見た目の問題から。スポーツカーって、そこにいるだけで良くも悪くも目立ってしまう存在ですよね。「どんな人が乗ってるのかな?」って、興味本位でとにかくジロジロ見られます。その無遠慮な視線に男は「どうだ、俺様の愛車いいだろ」と気持ちよく酔うのかもしれないけど、女は自分を査定されている気分になってしまうのです。「ハハァン、この程度か」とかね。それは、スポーツカーにはとびきりの美女が乗っているべき、という多くの人の固定観念のせい。ホント、いい迷惑ですよ。

 そりゃ時にはね、女だってSNSなんかで「スポーツカーデート、見て見て」ってアピールしたくなるコトもあります。でも女には見られたくない日っていうのもあるのです。体調が悪くてメイクのノリがイマイチの日とか、寝坊してヘアスタイルがうまくいかなかった日とか、洋服が前回のSNSアップの時とカブってる日とかね。そういう、見られたくない時までジロジロと見られてしまう。そんなスポーツカーはできれば避けたいワケなのです。

 さて、お次はスポーツカーの「低さ」が女の大敵な件。もうすでに、乗り込む時から気をつかうじゃないですか。ドアはたいていデカくて開けるのに幅とるし、サイドシルが太いモデルも多いから、大股開かないと乗り越えられないし、シートの座面が低いとどうしても身体をギュッと折りたたむことになって、胸元は見えちゃうしスカートはずり上がっちゃうし、もう大変。とくにミニスカートなんて履いてた日には、路上の人たちに出したくもないサービスショット連発ですよ。

 さらに、走行中もスポーツカーでは気が抜けません。だって、トラックとかバスとかシートの位置が高い乗り物の人たちから、車内が丸見えですからね。足はきちんと揃え、胸元もピタリと押さえてないとダメだし、口紅とれちゃうから飲んだり食べたりも控えめにしないと……って、「あーもう疲れるわ〜」な感じです。でもそんな時に、運転席から「これ使いなよ」なんてサッとブランケットが手渡されたりしたら、それだけでキュンッときちゃうんですけどね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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