スマホ世代には伝わらない! 昭和のクルマ好きが使いまくったカーオーディオ用語5選

時代が変われば製品自体も用語も変化する

 先日公開して大反響だった「昔のクルマ好きがこぞって使った昭和の自動車用語6選」。こんなのもあったぞ、と続々とお便りも届いてうれしい悲鳴だ。やっぱり昭和のカーキチは熱いね。ということで、オーディオ関係の昭和用語で、第2弾をお届け!

1)カーステ

 姥捨てならぬ、カー捨てではなくて、カーステレオのこと。それまでは音質劣悪のAMラジオがせいぜいだったのが、左右から音は出るわ、FMは聴けるわ、カセットも聴けて、音質も変えられたりと、びっくり進化。もともとは家庭用のステレオがあって、それが自動車に持ち込まれてびっくりという流れもあった。カーオーディオ

2)8トラ

 8匹のトラでもなければ、8台のトラックでもなし。8トラックを略して、ハチトラ。1970年代にドライブ中にカセットが聴けるなんて、腰抜けモノだったのだが、肝心のカセットは最近人気再燃のカセットテープとはまったく違う、大きくてごついものだった。当然、インパネにも大きなプレーヤーが組み込まれて、がちゃりと差し込むというかセットして聞いた。

 ちなみに8トラックあっても、自動車用は読み取るのが2トラックだけなのだが、ひとつの幅で4つのデータが録音再生できるというメリットがあった。とはいえ、使い勝手は悪すぎた。

3)ドンシャリ

 銀シャリみたいだけど、これは音の比喩。「ドンドン、シャリシャリ」を短くしたもので、ステレオの音を指している。それまで音質なんてものにこだわりようがなかったのが、1980年代に花開いたのが、カーコンポ(これも死語)だ。

 コンポというからには、チューナーやアンプなどが別々で、そのなかにあったのがグラフィックイコライザー(略してグライコ)。低音から高音まで細かく調整できたのだが、物珍しくすぎるのと、それまで経験したことがなかったこともあって、とりあえず低音と高音をマックスにするのが続出。そうなると、低音がドンドン、高音がシャリシャリするのは当然のこと。それでも、カーコンポがある幸せをマックスで享受できたのでよかったのだ。

4)カーコンポ

 ロンサムカーボーイと聞いてもピンとこないだろう。カーコンポにもブランドがあったのだ。同じカロッツェリアも人気で、リヤウインドウのところに置かれたスピーカーに付いたロゴが誇らしげだった。ちなみにカーコンポをフルで買うと恐ろしい金額になったのだが、若者はローンで買ったものだ。だって、女子にモテんだもの。

5)オーバーコンソールデッキ

 略すと頭の上のデッキ。なんだろう? と思うかもしれないが、天井にオーディオが付いていたのだ。今のクルマでいうと、ルームランプがあるあたりにドンと付いていた。想像すらつかないかもしれないが、パチモンでもなんでもなく、松下製が人気だった。なぜ流行ったかというと、飛行機みたいだから。ただそれだけ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
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