恐らく今どきの若者には通じない言葉ばかり
昭和は遠くになりにけり。よく考えたら、昭和が終わって30年も経っているわけで、ひと昔前どころの話じゃないわけだ。となると、死語も当然大量発生ということになる。今回は平成にはあり得ない、昭和用語を紹介しよう。
1)ロー、セコンド、トップ
格闘技の用語ではなくて、シフトの位置のこと。ローは1速で、セコンドはセカンドがなまったものなので、2速。トップは5速のことと思いきや、4速もあったので一概には言えない。教習所でも「はい、セコンドに入れて〜」などと言われた。今やMTも絶滅寸前だけに、あり得ない言葉だ。
2)エンコ
エンコとは、エンジン故障の略。信号待ちでプスリとエンジンが止まって「ありゃー、エンコだ」などと使った。昭和も半ばのクルマはよく止まったので、フツーに使われていた。
3)エンスト
こちらも同じく、エンジンが止まることで、和製英語のエンジンストップの略(英語ではエンジンストール)。故障で使うこともあったけど、MTでのクラッチ操作が下手で、エンジンが止まるのにもよく使った。
4)ジャンプ
週刊でもなければ、飛び上がることでもない。バッテリーが上がって、他車から電気をもらうことを指した。使うコードはジャンプコード。今でも作業自体はやるけど、「電気もらう」ぐらいで、「ジャンプするか」とかは言わない。タクシーを止めて、タバコ銭程度で電気を分けてもらうのもよくやったものだ。コードも常備していたしね。
5)デフ
エンジンの動力を伝えるものではなくて、デフォッガーの略。「曇ったからデフにして」とか使っていた。もちろん機能自体は今でもあるけど、デフと略すことはなくなってしまった。ちなみになぜデフと略すのかというと、インパネのスイッチやレバーにDEFと書いてあったから。
6)逆ハン
反対にハンドルを切ること。つまり今でいうと、カウンターを当てることだ。ただそんなかっこいいものではなくて、FRが全盛だと雨でお尻がズリッとすべることがあったので、そのときに慌てて切った程度のものだった。タイヤも性能が今ほどよくないし、道路も水たまりとかあった時代だとよくあった。ちなみに日本車の逆輸入車も普通とは反対にハンドルが付いているので、逆ハン車と呼ぶこともあった。