アウトドア趣味をもつ2人のジャーナリストが使い勝手を確認
タフギアを標榜し、アウトドア趣味をもつユーザーから絶大な人気を誇る日産エクストレイル。今回は走行性能のインプレッションだけでなく、実際にアウトドアを行う人にとっての使い勝手などを探るべく、サーフィン&ボディボードを趣味にする、モータージャーナリストの五味康隆さん、藤島知子さんに、海を目的地に設定して試乗してもらった。果たしてその真価は?
「シーンに合わせて選べるインテリジェント4X4が頼もしい」五味康隆
今回、日産エクストレイルを趣味のサーフィンのお供として使ってみた。
走り出して感じたのは、ふたり分の荷物満載にも関わらずストレスフリーの動力性能を持つということ。高速道路での追い越し加速も、楽々スムースにこなしてくれる。
また、2WD(FF)と4WDを切り替えられる「インテリジェント4×4」が頼もしい。具体的には、行きの高速道路では横風を強く感じたので、直進安定性を求めて4WDで走った。
しかし下道では風の影響も弱まり、燃費よく軽快に走りたかったので2WDを選択。またサーフスポットのスタックしそうな砂の吹き溜まりは4WDロックモードで走破。頼もしい。
「インテリジェントライドコントロール」も巧みだ。駆動力やブレーキを駆使して車体の揺れを抑える機構だが、これは体の疲労度が違う。感覚としてはクルマの前後の揺れが少なくなり、シートバックから体が離れる動きが減って楽に座っていられるようになる。
サーフィンは意外と体力を消耗するスポーツだ。それゆえ、サーフィンを終えて自宅へ向かう帰路は運転支援システム「プロパイロット」がとても重宝する。
高速道路の走行車線をゆったりと走るのであれば、ほぼクルマ任せでOK。もちろん元気であれば自分で運転して気持ちよく帰ればいいし、とにかく選択肢があるのが魅力だ。
使い勝手に優れるエクストレイルだが、じつは走りのよさも光るモデル。サーフィンの相棒として頼もしい一台だ。
「ラゲッジもシートも簡単に汚れを落とせる点が女性向き」藤島知子
エクストレイルで「タフギア」の強みを実感させるのは、趣味や遊びに使い倒せる機能性にも表れています。道具類の積み込みやすさが求められるのはもちろんのこと、土砂や水などの汚れが付きもの。女性としては、クルマはできるだけ清潔で心地良い環境で乗りたいものだから、掃除がしやすいかどうかも気になります。
早速、私達のサーフボードと道具を積みこんでみることに。電動開閉式のバックドアは、キーを携帯した状態でリヤバンパー下に足をかざすと、自動で扉が開くリモコンオートバックドアを設定。両手が塞がっているときに重宝する機能といえそうです。
今回の試乗車は2列シートで5人乗りのガソリンエンジン車。乗員は前席に、後席は背もたれを倒して広大な積載スペースとして活用。荷室の奥行きが確保できるからボード類は余裕で積み込めるし、ウエットスーツや着替え、身体についた砂を流す水のタンクなどのかさばる荷物も楽に収納できました。
後席は60:40の2分割可倒式。荷物を固定したり、もうひとり座るときは後席を片側だけ立てて使いこなせたりと柔軟に対応できます。さらにシートが防水加工されているので、濡れた服で乗り込んでも染み込まない機能を備えた、汚れにくい仕様です。
2列シート・ガソリン車は荷室フロア等が防水加工されていますので、汚れた道具も心置きなく載せられます。アクティブライフをさり気なくサポートしてくれるところがいいですね。