紙芝居ナビにワイパー付きミラー! 当時は大まじめも今見ればありえないクルマの装備5選

当時は時代の最先端でも今見ると……

 人生誰しもが、「なんであんなことしたんだろ」という後悔みたいなものある。まぁ、今はそう思うけど、その当時は真面目に考えたり、素晴らしいものだと喜んでいたものなのだが……。ああ、恥ずかしい。今だとなんだこりゃ? 当時は真面目。なんていうのはクルマの世界にもあったりする。今回は、そんな装備たちをずらっと見てみることにしよう。

1)フェンダーミラーにワイパー(日産レパード)

 1980年に出た日産初代レパードに採用されていたのが、ワイパー付きのフェンダーミラー。小さなワイパーがミラーのところに付いていて、汚れたら拭いてくれるものだったが効果は今ひとつ。というか、ワイパー自体がジャマだった。

2)絶壁インパネ(日産レパードほか)

 レパードついでだが、同時期の日産車はとくにそう。さらに他社のサルーンも同じだったのが、直角にそそり立ったインパネで、“絶壁”と呼ばれて愛されていた(大げさ)。当時はコクピット感を強調などと言っていたが、今見ると本当にただの絶壁。デザイン性のかけらも見られず。なんでこんなデザインにしたり、当時喜んでいたんだろうと思いつつも、懐かしい感じはする。

3)紙芝居のような構造の元祖カーナビ(ホンダ・アコード/ビガー)

 今じゃ、カーナビがないカーライフなんていうのは考えられないけど、世界初となったのが1981年にホンダが発売した「ホンダ・エレクトロ・ジャイロケータ」と呼ばれるシステム。カーナビの元祖で恐ろしく複雑なシステムなのだが、地図はなんと透明なシート。ブラウン管を通して自車位置が透けて映し出され、どっちに進めばいいのかわかるというシロモノ。地図がシートなので、めくれるというのが凄い。GPSはないために、走行距離センサーなどを利用するだけだったから、当たり前だけど精度は激ワルだった。

4)2本のシフトレバーがある8速MTのスーパーシフト(三菱ミラージュ)

 三菱が1978年の初代ミラージュで搭載したのが、スーパーシフト。わかりやすい素敵な名前だけど、ただのネーミングではなくて、機能も素晴らしかった。ミソは副変速が付いていたこと。

メインは4速ながら副変速が2速付いていて、各段で操作できたため4×2速で8速! そのほか、スバルのデュアルレンジも同じで、超クロスレシオでラリーみたいだ! と喜びながら実際に乗ったことがあるけど、ひとつの手で2本のシフトを操作して喜んでいたものだ。ただ慣れてくると忙しいだけで、副変速の必要が感じられず……飽きちゃった、でした。

5)副変速を自動で行う7速MT(ホンダ・シティ)

 副変速ならではの忙しさを自動でやりましょ! ということで、ホンダが1985年にシティに搭載したのが、ハイパーシフト。スーパーやらハイパーやら大げさな感じだが、実際こちらは副変速を電子制御で行うというからハイパーだった。


実際に作動するのは2から4速で合計7速となり、スロットル開度や車速を見て負荷が高まったところで自動でシフト。まぁ、電子制御といっても簡単なものだし、そこまで副変速にこだわる必要もなかったことからシティのみで終わってしまった。いずれのシステムも開発した人は、今や6速MTが当たり前なんて時代がくるとは思っていなかっただろう。そもそもMTが絶滅寸前だし。

それ以外にもまだまだあるホンダ伝説!

 すぐ飽きちゃうし一発屋も多いけど、一応打ち上げるのがホンダ。まじめに考えた一発屋を一気に紹介すると、どっちも仕組みは同じとばかりにスターターと発電機が一緒になったセルダイナモ。タコメーターとスピードメーターを一緒にすれば見やすいだろうという集中ターゲットメーター。エンジンの回転も昔は他社とは逆だったし。最近だと、ステップワゴンに障子とフローリング付けて、おもてなししてましたね。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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