素材に合わせたクリーニングの方法が必要
ボディは汚れたら目立つので、洗車をしなくてはと思うものだけど、室内は汚れが目立ちにくいし、徐々に汚れていくので気が付きにくいというか、意識がいかないことも。実際に聞くと「うちのクルマはそんなに汚れていない」という返事がよく返ってくるが、それだけ汚れているとは意識しにくいというわけだ。もちろん実際は汚れている。
ただ、ボディと比べると、どうやってきれいにしていいのかわからないという意見もよく聞く。せいぜい、掃除機をかけて、マットを車外に出して叩くぐらいといった感じだろう。もちろんそれではダメ。意識するポイントがある。
まずは部位に分ける。シート、インパネまわり、フロア、内張りといった感じだ。作業はこの部分毎に行うことを意識するようにすれば、「なんとなくザッとやって終わり」というのが防げる。
さらに素材を意識するようにする。室内というのはインパネは樹脂だし、シートは中にクッションが入った布張り。内張りは芯に布が接着してあるなど、複合的なさまざまな素材でできているから、それらに合わせたクリーニングの方法が必要になってくる。
たとえばシートは中に汚れが染み込んでしまうので、染み抜きの要領でトントンと叩きだすように。また、インパネはシボが入っているので、ブラシでかき出すようにする。また内張りは水を使いすぎると、中の接着剤が剥がれて浮いてきてしまう、といった具合だ。
また、作業中は目線の高さも重要だ。腰を曲げて車内に体を入れて作業するのが普通だが、それは上からの目線ということになる。一度腰を落として、下から見てみてほしい。上から見えない部分はたくさんあるし、見えなかった汚れが一気に見えるようになるハズ。
車内は寒暖が激しいし、湿気もこもる。お菓子のクズや髪の毛はダニなどの好物だけに、パッと見きれいだからと言って、油断はしないようにして定期的にクリーニングしてほしい。