未来のカーデザイナーたちも興味津々
今やスマートフォンと連動し、時刻のみならずさまざまな情報を表示するスマートウォッチが人気だ。では従来の針が時を刻むアナログタイプの腕時計はどうか?
じつは普通の腕時計でも、スマートフォンとリンクする機能を兼ね備えたモデルが存在する。CASIOがリリースする「エディフィス」は、高級感と力強いデザインが特徴的な人気モデルだ。
その特徴は、搭載する新世代モジュール「Connectedエンジン」によるもの。アナログモデルでありながらスマートフォンとブルートゥース接続し、定期的に時刻を自動修正(EQB-800は1日4回)。どこにいても常に正確な時間を表示してくれるのだ。
注目のスマートフォンリンクモデルEQB-800シリーズは、レーシングカーのメーターを彷彿とさせるデザインを採用。機能面も従来モデルから備えているストップウォッチ機能のほか、日本のツーリングカーレースの最高峰であるスーパーGTに参戦する名門チーム・トムスのアドバイスをもとにした「ターゲットタイム機能」をプラス。
これは、たとえば1分10秒など、設定したタイムになると10秒前からカウントダウンをしてくれるので、想定ラップタイムを設定しておけば、そろそろ目当てのクルマが通過するといったことがわかる機能だ。サインボードを出すチームスタッフはもちろんレースを観戦する人も重宝する。
ラインアップは高級感溢れるシルバーのEQB-800D-1AJF(4万9680円)、シルバーとブルーのコントラストが美しいEQB-800DB-1AJF(5万4000円)、赤ステッチがスポーティな革バンドを採用したEQB-800BL-1AJF(5万1840円)の3タイプを用意している(すべて8%税込み)。
モータースポーツ好き、そしてクルマ好きにピッタリのデザインや機能を兼ね備えているエディフィス。ではクルマが好きな若者の目にはどう映るのだろうか? 今回はさまざまな分野に多数のスペシャリストを排出している学校法人・専門学校 HAL東京を訪問。カーデザイン学科に通い、プロダクトデザインをも学ぶ未来のカーデザイナーたちに、エディフィスの機能性やデザインはどうなのか、モータージャーナリストの藤島知子さんが話を伺った。
取材にはメタルや革バンドに加え、EQB-501などさまざまなモデルも持ち込んだ。実際に手にすると、深みのある盤面と太い針で組み上げた大胆なデザインや、赤黒のレーシーなベルトカラーなど、クルマ好きに響くデザインに興味をそそられている様子。「細かいディテールや機能が美しく癒合して、ワクワクするデザイン」と新井翔さん(装着モデル:EQB-800BL-1AJF)。欲しい機能を聞いてみると「サーキット走行時に気になるので、Gを測定できるモデルが欲しい」と語ってくれた。
時計として正確な時刻の表示はもちろんのこと、Bluetoothでスマホと連携し、海外に出掛けた際に簡単な操作で時刻を合わせることができたり、行方不明になったスマホが車内にあるのかを音で確認できるなど、クルマ好きに便利な機能に驚く学生が多かった。
「その日走った距離やガソリン代なども表示すればもっと便利になるのでは?」と提案してくれたのは西出優気さん(装着モデル:EQB-501L-1AJF)。この時計の印象は「クルマらしさを感じるデザインで、色や形も造形としてじつに綺麗。素直に格好いいと思う」と、カーデザインを学ぶ学生ならではの意見も。
「メーターのレッドゾーンやマフラーを想起させる表現はレーシーで、スポーツカーのイメージにうまく落とし込んでいる(村石時法さん/装着モデル:EQB-501L-1AJF)」という声も。
今回唯一の女性である董旲(とうこう)さん(装着モデル:EQB-800TR-1AJR※限定モデル)は、「デザインが男性的だが、違和感なく女性も身につけられる」と、女性ならではの視点で評価。さらに彼女は、「夏場など汗ばんだときのために、通気性の良い素材があると嬉しい」という提案もしてくれた。
トヨタ・スープラが愛車の桐原拓之さん(装着モデル:EQB-800BL-1AJF)は、「自動車メーカーとコラボして自分のクルマのボディカラーと同じカラーのモデルが欲しい」など、時計とクルマを一体に考えた意見も聞こえてきます。
さらに、「インテリアに使われ始めている蛍光色を巧みに配置し、クルマのトレンドも意識して作られているのが伝わる」と、専門的な感想を言ってくれたインテリアデザイナーを目指す安部友輝さん(装着モデル:EQB-800BL-1AJF)。
クルマ好きのポイントを上手に捉えたエディフィスだが、「デザインは魅力的だが、少し重さを感じますね。運転している際に即座に見られるよう、軽いモデルもあれば……」と今尾圭輝さん(装着モデル:EQB-800TR-1AJR※限定モデル)。
スマホだけでなくクルマと繋がる時計(たとえば、時計がそのままクルマのキーとして使える)など、学生らしい柔軟な発想で座談会は盛り上がった。
最後に装着感について伺うと「あまり時計に興味はなかったですが、しっかりした付け心地やクルマのメーターに似たデザインに魅力を感じました」、「厚いぶん持つ実感が強く、落ち着く」といった意見が出た。その一方で、「高価でも、軽い素材なら欲しい」、「フェイスの径が小さいものが選べたら運転しやすい」との声も。
プロダクトデザインまでを手掛ける彼らは、エディフィスこだわりの時計づくりに共感する一方で、気分を盛り上げる新鮮な提案も飛び出し、「ナルホド!」と感じた座談会となった。