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「チョイ乗り」が多いとクルマを傷めるというのは本当か? (2/2ページ)

「チョイ乗り」が多いとクルマを傷めるというのは本当か?

とくにエンジンには負担が大きくなる

 クルマに乗っていると「チョイ乗り(短い距離の走行、1回8kmくらいが目安だろうか)はクルマを痛めやすい」という言葉を聞いたことがあるかもしれない。結論から書くとそれは本当だ。その理由を考えてみよう。

●暖気を十分に行うことができない

 機械モノかつ、たくさんのパーツの集合体であるクルマは、各部が暖まり熱膨張して適切なクリアランス(隙間)となることで本調子となり、エンジンの冷却水や各オイルなどにも適温がある。人で例えれば「ランニングなどの運動する前には準備運動が必要」なのと同じことだ。

 クルマの準備運動はしばらくユックリ走る暖機運転となるが(現代のクルマであれば停止したままのアイドリングは基本的に不要で、エンジンを掛けたらすぐ走り出してOK)、チョイ乗りは暖機運転が終わる前に目的地に着きエンジンを止めることになるので、クルマへの負担は意外にも大きい。

 実際、クルマの説明書や整備手帳には、シビアコンディションと呼ばれる厳しい使われ方をする場合の消耗品の交換サイクルが記載されているのだが、シビアコンディションの中には、想像しやすい悪路走行が多い、雪道の走行が多い、山道の走行が多いといった使い方に加え、まさにチョイ乗りが該当する短距離の繰返し走行が多いというのも含まれ、エンジンオイルの交換サイクルは通常の半分の走行距離(通常が1万5000kmなら7500km)が指定される。

 このことがチョイ乗りのクルマに対する負担の大きさを象徴しているといえるだろう。

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