ついにターボ化のスズキ・スイフトスポーツ! 納車待ちの新型とNAエンジンの旧型中古はどっちが買い?

NAの気持ちよさが光る先代とターボでホットハッチ感高い新型

 新型スイフト・スポーツ(以下スイスポ)の販売が好調である。今注文を入れると納車は2018年の春以降だそうだ。フルモデルチェンジするたびに大きく重くなりがちな日本車のなかで、全幅は1735mmと3ナンバーボディにはなったものの、実際の取り回し性能は従来モデルよりも向上(ミラーtoミラーは同じ、最小回転半径は逆に0.1m短い5.1m)。さらにシャシーは剛性を高めながら重量は従来モデルよりも70kg軽量化され1トン切りを実現。パワートレインは1.4リッター直噴ターボ+6速MT/6速ATの組み合わせだ。

 エクステリアはよりスポーツ性を引き上げたアグレッシブなスタイル、インテリアは機能的で質感も引き上げられており、大人が乗っても似合う。さらに、日本のスポーツモデルで手薄な安全支援デバイスもシッカリと用意されるなど、まさに全方位の進化である。
スイフトスポーツ

 極め付けはこの内容で200万円以下のプライスを実現するなど、国内外のライバルを含めてベストinクラスと言っていい一台だ。

 今回のお題はそんな新型と先代の比較である。単純に比較をすれば「新型の勝ち!!」となるが、中古サイトを調べてみると170万円近くする個体もあるが、メインは50万円後半~120万円前後である。コスパを踏まえると、ちょっと話も変わってくるだろう。
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 まずは内外装から。どちらも同じスポーツハッチだが、新型はイタフラ系のような元気でホットなイメージに対し、旧型はドイツ系のようなクールなイメージ。黄色以外のボディカラーを選ぶとその差は歴然かも!?

 パワートレインは新型が1.4リッター直噴ターボ(140馬力/230N・m)に対して先代は1.6リッターのNA(136馬力/160N・m)。最高出力こそ大きく変わらないが、トルクの差(とくに実用域)は歴然。実際に乗っても走り始めからの力強さが全然違う。対して、旧型はもう少し力が欲しい……と感じてしまうのも事実。

 ただ、NAらしい回転の上昇とともに盛り上がる自然な特性や高回転(7200rpm)まで回せる喜びは存在するので、浮いたお金をアフターパーツ(ファイナルギヤやエンジンチューン)に回せば、よりうま味が出るはず。

 ただし、それは6速MT同士の話で、2ペダルは新型が6速ATに対して先代はCVT。下駄替わりに使うならまだしも、スポーツを考えると新型の圧勝だ。

 フットワークはどうだろうか? 新型は先々代(初代)のイタフラ系のような切れの良さや姿勢変化も許容する懐の深さといった「ピュアな走りの楽しさ&気持ちよさ」と、先代のドイツ系のような安定感とGT性能と言った「大人の落ち着き」を融合させた走り。

 そういう意味で言うと、先代はゴルフGTIの方向性に近かったのかも!? とはいえ、これも浮いたお金でサスペンション交換をすればどうにでもなるレベル。先代の潜在能力は今もほかのライバルと比べても引けを取らないのでご安心を……。

 では、トータルで見てどちらがオイシイのか? ノーマルで乗るなら新型、手を加えて乗るなら先代かな……と。先代はアフターパーツが各メーカーから豊富に用意されているので、自分好みに進化させ育てていく楽しさがあるのだ。もちろん、新型用も鋭意開発中だと思うが、先代ほどになるかどうかはわからない。ただ、先代の中古価格は安いからと言ってチューニングにハマりすぎると、簡単に新型の新車価格を超えてしまうのでほどほどに……。


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