軽量化・燃費・安全面などメリットは大きい
クルマが故障したり、悪路でスタックしたりすると、ロープでけん引する必要が出てくる。そうした時に利用するのが「けん引フック」と呼ばれるものだが、最近ではバンパーにある丸や四角のカバーを開けて、フックをねじ込んで使うものが増えている。
バンパーにカバーが見えるのはカッコ悪いという批判もあるが、バンパー下やグリル内などにフックを設置するケースが減り、ねじ込み式フックが増えているのにはどのような理由があるのだろうか。いくつかのメーカーの公式見解をまとめてみると「軽量化とクラッシャブルゾーンの拡大に寄与する」と考えてよいだろう。
けん引フックというのはマウント部分を含めて強度が求められるものである。バンパーのカバーを外してフックをねじ込む方式にすれば、サイドメンバーのような強い部分にダイレクトに接続できるので強度的に有利となるし、フックを支えるための補強も最小限で済む。これが軽量化に寄与する。また、フックのような突起物が常設されていると歩行者への攻撃性が生まれてしまうが、取り外し可能とすることで普段は他者への攻撃性を減らすというメリットも生まれてくる。