三菱は4気筒+5バルブの贅沢なエンジンを採用!
三菱は、かつては自社ブランドの象徴的な存在でもあった本格派クロカンSUVのパジェロの軽自動車版、パジェロミニに4気筒エンジンを採用。1気筒当たり5つのバルブを備えた20バルブエンジンとするなど、軽自動車としては極めて贅沢な仕様となった。
軽自動車の4気筒化が早かったのはマツダで、1962年発売の初代のキャロルに採用。当時の軽自動車トップ人気のスバル360を超える性能や乗り味を狙ったことが4気筒エンジン採用の狙いだ。
このように、軽自動車の4気筒は高級路線を向いたモデルやスポーツ性を本気で高めたモデルに搭載されることが多かったが、主力モデルや売れ筋グレードに採用される例はほとんど見られない。
やはり4気筒は3気筒よりもコスト高となり、軽量化や低燃費化でも不利なので、ただでさえ利益率が低く、経済性が求められる軽自動車では採用されなくなってしまった。
1989年以降、頑なに4気筒を採用し続けたスバルも、4気筒ならではの振動の少なさや高回転域でのスムースさなどがマニアや玄人筋から高く評価された一方、利益率の悪さが常に問題としてつきまとった。
スバルの場合は、サスペンションやボディなど、エンジン以外にも軽自動車らしからぬ性能と品質を与えることにこだわった結果、軽自動車の自社生産から撤退することを余儀なくされてしまったのは記憶に新しいところである。