輸入車のカタログで見かけるアロイホイールとは? アルミホイールとは違うのか (2/2ページ)

アルミホイールとアロイホイールは同じものだった

 アルミの特徴は軽いこと。比重は鉄の34.3%で、デザイン性に優れ、表面もきれいに仕上がり、耐食性も強い。しかし、純粋なアルミは強度が低いので、ホイールなどに製品化するときは、アルミにマグネシウムやマンガン、シリコンなどを加えて、強度の強い『アルミ合金』で製造する。つまり、一般的なアルミホイールもアルミ合金製のホイール。アロイホイールもやはりアルミ合金製で、どちらも実質的に同じもの。

 まだスチール製のホイールが一般的だった時代は、アルミホイールの他に、アルミよりももっと軽い、マグネシウム(合金)ホイールなどもあった。スーパーカー全盛期のランボルギーニに採用されたカンパニョーロのマグホイールや、フェアレディZ432のマグネシウムホイールを覚えている人も多いはずだ。

 こうしたスチール製以外のホイールを、まとめて「軽合金ホイール」と呼んだ時期もあった。ちなみに最近注目を集めているジュラルミンホイールのジュラルミンも、主原料はアルミなのでアルミ合金の一種。ジュラルミンは、アルミに銅やマグネシウム、シリコン、亜鉛、マグネシウムなどを混ぜたもの。その配合は、米国アルミニウム協会が定めた国際規格で統一されている。

 というわけで、アルミホイールとアロイホイールは、基本的に同じもの。新素材系では、カーボンホイールだけはアルミ系の合金ではないので、まったく別のジャンルとなる。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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