単にオクタン価が違うだけでなく添加剤も異なる
最近はまたガソリン価格がジリジリと上昇していて頭が痛いところだが、ハイオク仕様のクルマに乗っているとレギュラーは安くていいなぁ、などと思ってしまう。
性能というか特性についてはご存じの方もいると思うが、そもそもなぜ価格が違うのだろうか? オクタン価が違うとはいえ、それほど大きく違わないようにも思える。
じつは、ベースからして違うのだ。オイルもベースがあって、そこにさまざまな添加剤をプラスして作るのだが、ベースオイルの数はそれほど多くはない。
一方、ガソリンは「改質ガソリン」や「イソガソリン」といった、基材と呼ばれるベースが複数あり、まずそれらをブレンドして作る。
ハイオクで5つ、レギュラーで4つといった感じなのだが、両者に共通する基材はあまりなく、レギュラーとハイオクでそれぞれ異なるものをブレンドするのが一般的だ。ちなみに、このブレンド技術が各石油元売りのノウハウの部分となる。
そこにこれまたオイルと同じように、酸化防止剤や防錆剤といった添加剤を加えて完成する。添加剤は共通したものが多いものの、エンジン内部が汚れやすいハイオクには洗浄剤を添加しなくてはならず、コストがかかる原因にもなっている。
このように、中身がまったく違う、特別なものだから、ハイオクのほうが高いと言っていい。