4WD性能だけでなく使い勝手も重要な要素
12月に入り雪の便りもチラホラと聞こえるようになってきて、いよいよ盛り上がりを見せ始めるのが、スキーやスノーボードに代表されるウインタースポーツだ。最近ではスキーツアーはもちろん、新幹線やバスを利用してスキー場に向かうユーザーもいるようだが、やはり行動の自由度が高いのはクルマでの移動。
とくにウインタースポーツは荷物も多くなりがちなため、手で持って移動するよりもクルマに積み込んでしまったほうがラクであることは言うまでもない。帰り道に温泉によって疲れを癒すなんて予定変更も、自家用車であれば余裕綽々である。
そこで今回は、ウインタースポーツに持ってこいな現行国産車を3台ピックアップしたい。
1)日産エクストレイル
エクストレイルは、過去に10年連続で日本国内におけるクロスオーバーSUV型乗用車の販売台数第1位を記録した人気車種。現行モデルは3代目となり、それまでの無骨なSUV感の強いデザインからスタイリッシュなエクステリアへと変貌を遂げた。
しかし防水仕様のシートやラゲッジルームは継続採用されており、ウインタースポーツには持ってこいの1台と言える。
3代目ではハイブリッド仕様(ハイブリッド車のラゲッジはクロス仕様)も用意されるほか、ガソリンモデルには3列シート仕様も設定されており、ユーザーの選択肢が広がっているのもポイント。また、2017年6月のマイナーチェンジでは、高速道路同一車線自動運転技術「プロパイロット」を搭載し、長距離移動の疲労軽減にもひと役買っている。
2)スズキ・ハスラー
スズキの軽自動車でウインタースポーツとなれば真っ先にジムニーを挙げたくなるが、ここはあえてハスラーをオススメしたい。確かに悪路走破性という面ではジムニーに間違いなく分があるが、あまりに本格的なSUVであるジムニーは長距離移動での快適性という面でやや劣るのも事実。そこで、乗用車感覚で運転できるハスラーをオススメしたというわけだ。
ワゴンRベースとはいえ、高い車高で180mmという余裕の最低地上高(2WD)を持つ。4WDを選べば急坂をブレーキ操作なしに一定速度で降坂できるヒルディセントコントロールや、雪道などの発進をサポートするグリップコントロールといった機能が付いてくるのも見逃せない。またオプションパーツとしてキャリアや撥水シートカバーなどウインタースポーツ向きのアイテムも多く用意されている。
3)三菱・デリカ D:5
SUVにはクロスオーバーSUVというジャンルが存在するが、こちらはミニバンとSUVを融合させた稀有なモデル。すでに2007年のデビューから10年が経過するが、同様のコンセプトを持つ車両は登場せず、唯一無二の魅力をいまだに放ち続けている。
過去には多くのバリエーションがあったが、現在のグレード展開は大きく分けて3つ。4WDのクリーンディーゼル仕様を筆頭に、2.4リッターガソリンの4WDと2リッターガソリンのFFというラインアップ。ディーゼルの上級グレードだと400万円を超える値付けとなるが、現在は装備充実の特別仕様車「シャモニー」が登場している時期(毎年秋に登場する)であり、買い時とも言える。
なお、デリカD:5は今後の商品改良の都合でしばらく生産がストップするという情報もあり、現在のモデルを狙うなら早めの行動がオススメだ。