輸入車にもある5ナンバーの安くて楽しいクルマ
4)マツダ・デミオ XD
現行型のデミオは、総合的には非常に優れたコンパクトカーと思える反面、走りのホット度はあまり高くないとの印象があったが、2016年秋にマイナーチェンジを実施してからは、Gベクタリングコントロールの採用などにより走りが激変。俄然、走りの熱さがアップしている。
とくに注目なのはXDグレードで、ディーゼルエンジンならではの密度の高いトルク感を6速MTでダイレクトに味わえる現行型5ナンバー車は唯一無二の存在だ。コーナリングでは、ディーゼルユニット搭載でフロントが重くなったことを意識させず、気持ち良く鼻先がインを向こうとする挙動はかなり痛快! 小さい分、アクセラやアテンザよりもはるかに濃密な人馬一体感が味わえる。
5)ルノー・トゥインゴ
スマートのフォーフォーと基本コンポーネンツを共用する関係により、0.9リッターの3気筒ターボに6速デュアルクラッチ式ATを組み合わせたパワートレインをリヤに搭載。このRRレイアウトのトラクションのおかげで非力さを感じさせず、一般的なFFのコンパクトカーでは得られない痛快な走りをもたらしている。
限られたパワーを余すことなく路面に伝えて使い切る感覚はRRならではのもので、駆動力から解放されたおかげでステアリングフィールが繊細。前輪の切れ角が大きいため最小回転半径は軽自動車よりも小さい4.3mに収まった。輸入車ながらオシャレ装備の極みであるキャンバストップ仕様も用意して199万円の低価格は嬉しい限りだ。