スイスポ登場で復活の予感! 日本車が元気だった時代の国産ホットハッチ3選

今の時代にこそ復活してほしい名車たち

 新型スイフトスポーツが登場してにわかに盛り上がりを見せているホットハッチ市場。しかし、現在の国産車にはホットハッチと呼べるものは少なくなってしまい、むしろ輸入車のほうが盛況という状態だ。そこで今回はそんな古き良き国産ホットハッチを再度発掘してみたい。ホットハッチ

1)トヨタ・スターレット グランツァV

 前身のパブリカスターレット時代からトヨタのベーシックなコンパクトカーという側面を持ちながらも、一方でモータースポーツのベース車として人気を集めていたスターレット。3代目からは前輪駆動となったが、新たにターボモデルを追加し、「韋駄天」や「かっとび」という愛称で親しまれていた。

 その最終型となるEP91型は900kg前半の車両重量に135馬力のターボエンジンの組み合わせで、痛快な走りが魅力。古き良きターボエンジンらしくややドッカンターボ的な味付けで、数値以上のパワー感を味わうことができた。

 最近のコンプリートカーのようにトータルでチューニングがされた車両ではないため、荒削りな部分が多く、足まわりも本格的なスポーツ走行向きではなかったが、それだけに自らでチューニングをしていく楽しみを味わうこともできた。

2)三菱・コルトラリーアート バージョンR

 ベーシックなコンパクトをベースにハイパワーなエンジンを搭載する、というホットハッチの不文律に則って生み出されたのがこのコルトラリーアート バージョンR。もともとベースのコルトにもターボエンジンを搭載した「ラリーアート」というグレードが存在していたが、こちらは「バージョンR」という名前のとおり、よりスポーティに仕上げられたもの。

 当時、ベース車には存在していなかった5速MTを始め、オーバーフェンダーや専用フロントバンパー、そしてボンネットに開けられたエアインテークなど、まさにその姿は「ミニランエボ」と呼べるもの。さすがに4WD化はなされなかったが、それでも充分スポーティな走りを楽しむことができた。

 また、後に手作業で連続シーム溶接を施してボディ剛性をアップさせ、専用マフラーやホイール、レカロシートなどを装備した「バージョンR スペシャル」も投入されている。

3)日産・パルサーVZ-R

 90年代後半の国産ホットハッチといえば真っ先に名前が挙がるであろう車種、それはシビックだと思うが、同時期に日産からリリースされたのがこのVZ-Rである。シビックと同じ1.6リッターの排気量で175馬力を発生させるSR16VEを搭載。ライバル車のシビックSiRの170馬力を超えるパワーをマークしていた。

 しかし、VZ-R登場の翌月にホンダはシビックタイプRをリリースし、185馬力とパルサーを上まわってきた。そこで日産はさらにそれを上回る200馬力を発生させるチューニングを施したVZ-R N1を200台限定でリリースするという対抗策で反撃する。ただ、足回りなどはベースのVZ-Rと共通で、あくまでカスタマイズやレースベースとしてのリリースであったため、当時のメディアの比較などではトータルバランスに優れたシビックタイプRに高い評価が集まっていたのはやむを得ないが、その結果パルサーの評価が低いものとなってしまっていたのは残念だ。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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愛車
日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
趣味
長距離ドライブ
好きな有名人
ザ・リーサルウェポンズ

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