一方で根強くスペアタイヤを標準装備するジャンルもある!
それでもなお、いまだにスペアタイヤを装備するクルマもじつは少なくはない。その多くはセダンで、とくに中型クラス以下のモデルで装備するクルマが目立つ。国産の中型クラス以下のセダンを買う人は高齢の保守的な考え方を持つ人が多いということが理由だ。
たとえばプレミオやシルフィ、インプレッサG4など、小型の国産セダンでは今でもスペアタイヤを標準装備としているモデルが多い。とくにスバルは「セダンユーザーにはスペアタイヤを装備するのが望ましい」と考えているようで、同じインプレッサでもハッチバック版の方はパンク応急修理キットを積む。
上級モデルを見ても、ワゴンのレヴォーグはパンク応急修理キットを積んでいるのに、セダンのWRX STIやS4はスペアタイヤを搭載。スバルの現行型のセダンでスペアタイヤを搭載していないのはレガシィB4だけだ。
セダン以外で今でもスペアタイヤを搭載しているのはSUV。ランドクルーザー系などの本格派オフローダーはもちろん、エクストレイルやフォレスターなど、悪路走破性能の高さをウリとするSUVは床下にスペアタイヤを搭載している。ヴェゼルやハリアーなど雰囲気重視の都市型SUVはパンク応急修理キットを積んでおり、どちらを積むかはコンセプトごとに決めているようだ。
なお、国産車の場合はパンク応急修理キット搭載モデルでもオプションでスペアタイヤが選べるので、スペアタイヤ好き諸兄も心配はいらない。車種によってはオプション代が3~4万円と高いものもあるが、ネットオークションなどで安く中古品を手に入れることもできる。