昔はケーブルを接続してメーターを回していた
スピードメーターの表示はどこで測っているのだろうか? 不思議に思ったことはないだろうか。じつはここにも技術の進化というのはあるのだ。
まずクルマがアナログだった時代ではミッションからケーブルで取り出すというのが多かった。ミッションに取り出し用の小さなギヤが付いていて、そこからケーブルをスピードメーターの裏まで接続。ケーブルの中では、ワイヤーがミッションの回転に合わせて回って、それがそのままメーターの針を動かしていた。意外に正確だし、取り出しのところのギヤを交換すればさまざまなクルマにも対応できたりするなどのメリットもあった。もちろんデメリットはワイヤーのメンテが必要なことだ。
以前、CARトップでも最高速度テストを行なっていたが、ワイヤーを外せば、リミッターをカットできるクルマもけっこうあったものだ。
それが今ではもちろんそんな簡単な仕組みにはなっていない。足まわりに付けられたABSのセンサーを利用して、そのデータをコンピュータに取り込んで速度を表示させている。リミッターを外すためには、もちろんコンピュータのデータを書き換えなくてはならず、昔のような簡単な方法ではなくなった。
気になる誤差については、100km/hを超えると10km/hぐらい多く表示されることが多い。理由はあまりシビアにすると、速度違反で捕まったときにトラブルになるし、多めに表示しておけば実速度も抑えられる。ただ、メーカーによってはけっこう実速度に近いこともあるので、気になる人はレーダー探知機に付いているGPS機能を使った速度表示と照らし合わせてみるといいだろう。