Gとは地球の重力加速度のこと
最新のメーターパネルにはマルチインフォメーションディスプレイなどと呼ばれる液晶パネルが組み込まれていて、さまざまな情報が表示されます。なかには「こんな情報必要か?」と思われるようなものもありますね。スポーティなクルマでは、Gメーターが表示されるものもあります。同心円の中で中央に置かれたボールが転がるような表示で、クルマのGの変化を示しています。今回は、そのGについて考えてみたいと思います。
Gというのは重力加速度のことです。地球上に存在するものは、地球の中心に向かって引っ張られています。これを重力といいます。みなさんにも当然重力がかかっています。もし重力がゼロだったら、飛び跳ねたりすると宇宙の果てまで飛んでいってしまうことになります。ちなみに月の重力は6分の1なので、月面では飛び跳ねるように歩く姿になります。
静止しているものに掛かるのが1Gです。落下しているときにはGが減ります。重力加速度と同じ加速度で地球に向かって落下すると0G=無重力になります。
つまり地上にいる状態は、本来は地球に向かって落下するはずなんだけど、それに抗って静止しているので、1Gの重力を受けている、というわけなんですね。だから上に向かって飛び上がる時には1G以上になるわけです。それを水平方向に展開させたのが、前後Gや横Gになります。前後方向や横方向へと押される力を、重力に換算したものと言っていいでしょう。