純正オーディオに不満があるならかならずチェックしたい
「純正オーディオには不満だけど、インテリアの雰囲気は壊したくない……」「純正オーディオを変えたいけど、交換することが難しい……」、そんなユーザーたちから絶大な支持を得ている車種別専用設計スピーカー「ソニックプラス」でおなじみのソニックデザイン。車載用スピーカーながら、ホーム用さながらのエンクロージュア(スピーカーユニットを収納する箱)を備えたスタイルに、見覚えがある人も多いだろう。そんな同社の東京モーターショー出展は今回が8回目。黒格子を使ったブース「The Suite Lounge」は、ソニックデザインファンにはすっかりお馴染みとなっている。
取引先など一部の方だけが入れるという黒格子の“中”には、メルセデス・ベンツS560 4マチックロングが鎮座。車内にはソニックプラスの最高峰「SonicPLUS THE CREST Limited」がインストールされている。
「純正のヘッドユニットやナビが交換しにくくなっている状況において、スピーカーだけでどういった音作りができるのか!? カーオーディオメーカーとして、スピーカーの持つ可能性を提案したいと考えています(ソニックデザイン・佐藤敬守代表)」という同ブランドのコンセプトは、メルセデス・ベンツ用だけではなく、BMW用、トヨタ用、スバル用など、幅広い商品ラインアップにおいて具現化されている。
今回の出展のなかで注目は、参考出品となるふたつの商品。ひとつは幅広い車種へのインストールを可能にするエントリークラスのHiFiスピーカー「ソニックデザイン・カジュアルライン」のトップグレードモデル「TBF-1877Ai」「TBF-1877Bi」、さらにそれに組み合わせられるサブウーファーシステム「TBF-SW77i」。
これまでラインアップされてきたカジュアルライン・ハイグレードモデルの上位機種に相当するもので、同社のトップエンドモデルである「プレミアムライン」譲りのオールピュアアラミド繊維を振動板に使った77㎜ウーファーと、高音域用18㎜ツィーターを組み合わせた、これまでにないモデルとなっている。来年発売予定とのことなので、スピーカー交換を考えている人はもう少し待ったほうがいいかも!?
もうひとつは将来的な商品展開を予感させるコンセプトモデル「次世代ハイエンドスピーカー」。会場では写真のように従来モデルと上下に並べて展示されているが、大きく違うのがスピーカーの裏側。従来モデルはスピーカーを駆動するマグネットが設置されているが、コンセプトモデルの裏側はフラットな形状のプレートが付いているだけ。これはマグネットがないわけではなく、“中” (概念図の黒い部分)に装着されているのだ。
「スピーカーの取り付けでもっとも問題となるのは奥行き(※ドアトリムから外側の鉄板までのスペース)です。車内空間を広くしようとすると、どうしてもドアポケットやトリムを外側に設計する傾向になりますので、スピーカーを付けるための奥行きはどんどん少なくなっていきます。そこでボイスコイル(※入力された電気信号を震度版に伝える役目を果たす)をどのように動かすかといった駆動効率とスペース効率を極限まで追求したのか、このコンセプトです。どんなグレードでどういった車種に展開されるか、などはまだ未定ですが、このような開発が進んでいるということを見ていただきたいと思って、展示することにしました」と佐藤代表。
そのほか、ブース店頭にあるショーケース内には、現在発売されている同社のスピーカーユニットも多数展示。ソニックデザインの“現在”、“来年”、そして“未来”が見られる同社ブースは東展示棟・東3ホールのE3402。会場を訪れた際には、ぜひチェックしてほしい!