「魁」は次世代エンジンのスカイアクティブXを搭載
現在東京ビッグサイトで行われている東京モーターショー2017。2017年10月28日からの一般公開に先立ち、25日のプレスデーにマツダのプレスカンファレンスが行われた。檀上に上がった小飼雅道代表取締役社長兼CEOは、今年8月に2030年を見据えた技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言 2030」を発表したことに触れた。
これは、世界の自動車産業を取り巻く環境の急激な変化を踏まえ、より長期的な視野に立ち、クルマの持つ魅力である「走る歓び」によって、「地球」「社会」「人」それぞれの問題解決を目指す新しいチャレンジ
であるが、それを実現するために、自動車のパワーソースを内燃機関やハイブリッド、EVなどの電動化を適材適所で対応する「マルチソリューション」が必要と続けた。今までハイブリッドやEVに積極的に見えなかったマツダの新たな一面と言えるだろう。
しかし、だからと言って内燃機関をあきらめたわけではなく、ガソリンエンジンの伸びの良さとディーゼルエンジンの優れた燃費、トルク、初期レスポンスといった双方の利点を融合し、優れた環境性能と出力・動力性能を両立した「SKYACTIV-X」を発表しているのはご存じのとおりだ。
そして会場ではその「SKYACTIV-X」を搭載すると言われる「魁 CONCEPT」が世界初公開された。次期アクセラを示唆していると思われるそのデザインは、深化した魂動デザインを採用し、マツダが目指す次世代のクルマづくりを体現したモデルと言える。
そして、同時に発表されたのが、「VISION COUPE」と名付けられた次世代デザインビジョンモデルだ。シンプルかつスピード感あふれるワンモーションフォルムを、インテリアでは、立体の深みと前後方向への軸によって、スピード感がありながらも余裕のある空間を作り上げたというそのデザインは、しっかりみないと4ドアであることが分からないほど流麗なクーペフォルムとなっている。残念ながらこちらは詳細なスペックは一切発表されなかったが、フロント245、リヤ275サイズの22インチタイヤにブレンボブレーキの組み合わせを見る限り、かなりのハイパフォーマンスモデルであることが伺える。
今回のプレスカンファレンスではロータリーエンジンについては一切語られなかったが、そちらについても続報が気になるマツダブースであった。