大荒れの天候となった富士のWECを今年も観戦
先日終えたばかりのWEC(世界耐久選手権)「6HOURS OF FUJI」。朝、11時に決勝レーススタート。夕方5時に終了という長い戦い。
この中にはいくつかのクラスのレースが混在しますが、今回の一番の見どころはLMP1-Hクラスというトップカテゴリーのレース。今シーズンでこのクラスから撤退を決めているポルシェとトヨタの一騎打ちで、日本でこのバトルが見られるのは最後。
そしてシーズンも終盤で、ポルシェがここで勝てばコンストラクターズチャンピオン決定。一方のトヨタはホームコースともいえる富士スピードウェイでの戦いなうえ、ここでどうにか次に望みをつなぎたい大ー番。つまりどちらのチームにとっても負けられないレースなのです。
ポールポジションは#2号車「ポルシェLMPチーム」ベルンハルト/バンバー/ハートレー組。2番手は#1号車の同じく「ポルシェLMPチーム」のジャニ/ロッテラー/タンディ組。そして3番グリッドに#8号車「TOYOTA GAZOO Racing」ブエミ/デヴィッドソン/中嶋組が並びます。
しかしポルシェチームにとってはスタート直後から不吉な風向き。#2号車がスタート早々に接触し、順位を落とすというアクシデント。その後も霧が出てさらに大雨が降るという状態の繰り返しでほとんどセーフティカーが入るかレース中断。結果6回のセーフティカー投入。6時間のレース中、まともにレースができたのは約2時間ほどの3分の1程度です。レースに出る側も見る側も、不完全燃焼なレースとなりました。
勝敗を分けたのは、セーフティカーが入った直後、早々にピットインに踏み切ったトヨタの作戦。結果、今回のレースはトヨタにとってはラッキー、ポルシェにとっては残念な結果に。ポルシェでは今回優勝すると信じて祝勝会も準備されていたそうですが、決戦は次回に持ち越し。
まあ、今回でシリーズチャンピオンが決まってしまうと次の上海では「消化試合」みたいになってモチベーションが下がってしまうかもしれないので、今回は両チームにとってピリッと緊張感が走る結果となり、まだまだWECを楽しめる、ということなのかも⁉
まあ何はともあれ、トヨタ ガズーチームの関係者の皆さん、おめでとうございます!
レース結果(LMP1)
1位 #8号車 「TOYOTA GAZOO Racing」ブエミ/デヴィッドソン/中嶋一貴組
2位 #7号車 「TOYOTA GAZOO Racing」コンウェイ/小林可夢偉/ロペス組
3位 #1号車 「ポルシェLMPチーム」ジャニ/ロッテラー/タンディ組