ハイブリッド車の「Bレンジ」は何のためにある? (2/2ページ)

一概にBモードで燃費が良くなるとはいいきれない

 余談ではあるが、Bレンジで強いエンジンブレーキがかかるというのはどの車種も共通となるものの、それによって燃費が伸びるとは一概に言えないのが面白いところ。

 たとえばプリウスなどに搭載されるTHS(トヨタハイブリッドシステム)は、強いエンジンブレーキを発生させるためにエンジンを空転させる制御となっており、Dレンジより燃費が悪化する場合がある。

 一方のノートe-POWERは、フットブレーキでは一切回生充電がなされないため、Bレンジを多用したほうが燃費は伸びるのである。

 なお、フィットハイブリッドやスカイラインのハイブリッドモデルは変速機を備えているため、Bレンジは存在せず、シフトダウンによって強いエンジンブレーキを得ることができるようになっている。

 ちなみにBレンジのことをバックのBと勘違いして事故が発生する、という話がまことしやかに語られることがあるが、プリウスの場合はPレンジからBレンジへ操作しても受け付けられないようになっており、リーフやノートe-POWERではDレンジに入れる操作を再度しなければならないため、この説は一般的な事故原因とは言えないだろう。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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愛車
日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
趣味
長距離ドライブ
好きな有名人
ザ・リーサルウェポンズ

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