これから来るべき社会の問題をEVとデザインで解決
一般社団法人電気自動車普及協会(APEV)が開催している「国際学生EVデザインコンテスト」。その第3回目のコンテストに関して、先日、中間結果が発表された。
このコンテストは、EVの可能性を通して次世代を担う学生の育成を目的としたコンテストで、ゼロエミッションEVの可能性を最大限に活用した未来のモビリティとその社会のかかわりのデザインを提案するというもの。
元日産自動車で、現在はAPEV理事、INTERROBANG DESIGN 株式会社代表、首都大学東京客員教授である山下敏男さんが実行委員会・委員長を務めている。
また、審査委員も豪華で、審査委員長には中村史郎さん(デザインコンサルタント、SHIRO NAKAMURA DESIGN ASSOCIATES)。審査委員は、安藤忠雄さん(建築家、東京大学名誉教授)、奥山清行さん(工業デザイナー、 KEN OKUYAMA DESIGN 代表)、長屋明浩さん(ヤマハ発動機株式会社 執行役員 デザイン本部 本部長)、パトリック・ルケモン氏(工業デザイナー、元ルノー副社長)、ジャン・ファン氏(広州自動車グループ デザイン担当副社長)、そして田嶋伸博さん(一般社団法人 電気自動車普及協会 代表理事)となる。
2017年1月に募集が開始され4月末にエントリーを締め切り、5月末に一次作品提出、6月に一次審査結果発表、そしてワークショップを行って、8月には2次作品提出、9月に2次審査結果発表という流れ。34校96チームからのエントリーがあったが、一次審査で16校23チーム(日本から9校12チーム、中国2校2チーム、イタリアおよびインド1校2チーム、フィリピン、チュニジア、ウガンダ、英国、台湾が各1チーム)が残り、今回2次審査で、以下の10チーム(学校名「チーム名」)が選ばれる結果となった。
産業技術大学院大学「ebi-P」、Car Design Academy(フィリピン)「Team Hope」、Car Design Academy(ウガンダ)「Magnitude」、千葉工業大学「SAL」、Guangzhou Academy of Fine Arts(中国)「Triple Six」、IAAD(イタリア)「LE-ON」、名古屋市立大学「GoL」、National Institute of Design(インド)「Team EV India」、東京コミュニケーションアート専門学校「KIM HYEON SU」、首都大学東京大学院「N electricity」の10チーム(学校英文名アルファベット順)。
しかし、「コンセプトはいいがデザインが……、という作品があったり、ブレている部分や明確になってない部分をクリアにしてレベルを上げたデザインで最終審査に臨んでほしいという、このワークショップの趣旨の説明があった。
この日は、まず、最終審査と同じ持ち時間でのプレゼンテーションを行い、サポーターからのレクチャーという形で、企画との整合性・形態の不具合・技術・人間工学・パッケージなどの指導を行った。とくに今回はプレゼンテーションのブラッシュアップに力点が置かれたようで、各サポーターからの指摘も厳しいものとなった。
また、表彰式終了後の当日午後には、“東京モーターショー シンポジウム2017”の一環として「近未来の展望(-2050年)・EVが創る社会とデザインの役割」と題し、APEV(一般社団法人電気自動車普及協会)パネルディスカッションが開催となる。デザインコンテスト審査委員の中村史郎氏・奥山清行氏・長屋明浩氏が午前の部のコンテスト結果も踏まえ、近未来のモビリティと今後の社会のあり方などを議論。
会場は、東京ビッグサイト 会議棟6F 605-608会議室。参加費は無料(東京モーターショー入場券も不要)。事前申込みが必要で、電気自動車普及協会(APEV)公式ホームページ内にある申込受付サイト。締め切りは、10月27日(金)17時までとなっている(定員は540名。応募多数の場合は抽選となる)。