シフトはコクッと気持ち良く決まり、1.2リッターターボエンジンは低回転域から豊かなトルクを発揮し、軽やかに加速。そして6000回転あたりまでウルトラスムースに、上質に回り、高回転まで回しても不快な振動、ノイズとは無縁。回すことをためらわせない、世界の1.2リッター級ダウンサイズ実用ユニット最高峰のエンジンと言ってしまいたい。ルノー カングー S MT画像はこちら
が、逆にエコモードからノーマルモードに戻せば、エンジントルクの盛り上がりがより豊かになることを実感できる。ルノー カングー S MT画像はこちら
最新モデルはステアリングを切れば、じつに素直に、リニアに向きを変え、想定外にキビキビした走りを披露。実用車でも意のままに走れる(いや、パリの混雑したせめぎ合いの交通環境を知れば分かるように、意のままに走れなければならない)フレンチドライビングスタイルを体感できるようになった。ルノー カングー S MT画像はこちら
そして乗り心地も完璧である。低中速域の市街地走行、高速域の高速走行、荒れた路面を問わず、素晴らしく上質でフラット。たとえば段差やマンホールなどの路面の突起物を、サスペンションと車体がしなやかにいなし、終始、極上の快適感をフラットライドのまま維持してくれるのだ。だから今や、全高1810mmもの車高、重心の高さでも、カーブ、山道、高速走行、高速レーンチェンジでのフラつき、不安感などないに等しい。ルノー カングー S MT画像はこちら
熟成を重ねてきたルノーカングーだから、6速EDC、4速ATで乗ってももちろんばっちりだが、あらためてカングーの6速MTに乗ると、「やっぱこれだよね」と思わず頬が緩んでしまうのも本当だ。どこまでも、いつまでもステアリングを握り、ミッション、エンジンと対話していたいという気持ちになる。ルノー カングー S MT画像はこちら
そうそう、最後になってしまったが、“FOCAL Music Premium”サウンドシステムはそうした極上のフレンチドライビングの世界をより豊かなものにしてくれるアイテム。最高峰のデジタル録音の和製ポップスと懐かしくも最新録音、ミックスのAORを試聴したが、2.1チャンネルサブウーハーを備えるこのシステムは、和洋楽を問わず、臨場感ある、タイトで切れ味のいいサウンドを聴かせてくれた。ルノー カングー S MT画像はこちら
6速・100km/h走行でエンジン回転のエコゾーンを維持する、クルージング中の静粛性の高さも、“FOCAL Music Premium”サウンドシステムを一段と際立たせてくれるというわけだ。ルノー カングー S MT画像はこちら