不要な片手運転は安全運転義務違反の可能性がある
クルマの片手運転は、アウトかセーフか? 自転車の場合、「片手運転の禁止(3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金)」という明確なルールがあるが、クルマの場合、じつはグレーゾーンとなっている。
道路交通法上では、運転中に手で保持しながらの携帯電話やスマホなどの操作をすると、「携帯電話使用等(保持)違反」となり、反則金6000円、違反点数1点と明確に書かれているが、飲み物やおにぎりなどの食べ物を片手で持っていたとしたら、罰せられるかどうかは明らかにされていない。ただ厳密にいえば、不必要な片手運転は、安全運転義務違反に該当する可能性がある。
<道路交通法>第4章 運転者及び使用者の義務 第1節 運転者の義務(安全運転の義務)第70条『車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない』とはいえ、マニュアルトランスミッション(MT)車であれば、シフトチェンジのたびに、片手運転にならざるを得ないので、このルールは弾力的に運用してもらうしかないだろう。そうしたことを踏まえたうえであえて言わせていただくと、ルールや罰則以前に、そもそも片手運転にメリットはない。