グレードは限られるがまだまだMTは存在する!
「いま、マニュアルに乗る」というコピーはスズキ・アルトワークスのコピーだが、確かに今や3ペダルMTというのは絶滅危惧種と言っても過言ではない。純粋に速さを求めるのであれば、クルマに変速を任せてしまったほうが速いというのはすでに周知の事実。
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しかし、速さではなく、クラッチペダルを操って自らギヤチェンジを楽しみたい、というユーザーも一定数存在するのもまた事実(筆者含む)。そこで今回は絶対的な速さは二の次、ということで軽自動車のなかから新車で購入できるMT車をご紹介したい。なお、ここではS660やコペン、前述のアルトワークスなどスポーツモデルは省いているので悪しからず。
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1)スズキ・ワゴンR
2017年2月に6代目へとフルモデルチェンジを果たしたワゴンR。スティングレーだけでなく、標準車にもFZというフロントマスクが異なるグレードを導入し、3タイプのデザインを採用していることも話題となった。そんなワゴンRは当初CVTのみのラインアップであったが、8月に5速MTを追加(FAのみ)。
「幅広い年代の多様なお客様のニーズにきめ細かく応えていく」という理由での追加となったが、足踏み式から手動になったパーキングブレーキや、セパレートシートなど、MT専用アイテムも多く採用されている。
2)ダイハツ・ミラ
2006年から販売が続けられている現行ミラだが、2011年に「第3のエコカー」として登場したミライースに2ペダルモデルは任せ、2013年にはMTのみのラインアップへと集約がなされた。ちなみに記事執筆時点でMTしかラインアップしない国産乗用車は、ほかにスバルWRX STIのみとなることからもその割り切り具合がわかるだろう。また、商用登録となるミラバンは、専用ボディの3ドアが用意されているが、こちらも国産軽商用車としては唯一の3ドアとなっている。
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