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【試乗】歴史的大ヒットの予感漂うホンダN-BOXの走りと使い勝手 (2/3ページ)

【試乗】歴史的大ヒットの予感漂うホンダN-BOXの走りと使い勝手

ライバルを圧倒する室内の広さと使い勝手

「日本にベストな新しいのりものを創造する」という思いを込め、2011年12月に登場したホンダ・N-BOXが、いよいよフルモデルチェンジ。初代は約5年で4度もの新車販売台数1位(軽四輪車新車部門)を獲得し、スーパーハイトワゴンブームを加速させた大ヒットモデルだ。その新型となれば、いったいどんな進化を遂げてきたのか、注目している人は多いはず。今回は一般道ではなくクローズドコースでの試乗ではあるが、そのリポートを速攻でお届けしたい。

 まず新型N-BOX全体のテーマとなるキーワードは、「N for Life」。モノとしての良さだけでなく、人に寄り添い乗る人の毎日を楽しく豊かに変えたいという思いが込められている。なかでも、初代のユーザーに子育て層が多いことから、とくに考えられたのが「家族のしあわせ」なのだという。それを具現化するため、プラットフォームからパワートレインまで新しくした新型。素の状態で約150kg軽量化した上で、商品力アップのために70kgをプラスし、結果的に先代比約80kgを減量。外観のデザインは初代N-BOXらしさを継承しつつ、中身はまるで別モノになったと言える力の入れようだ。

 先に言ってしまえば、キーワードの意味をより強く感じたポイントは3点。「室内の思いやり機能の進化」、「乗る人すべてが快適な走行性能」、そして軽自動車トップに躍り出る「安心・安全技術の手厚さ」だ。

 まず「室内の思いやり機能の進化」で大きな目玉となるのが、前席を独立タイプとしてセンターウォークスルーを可能とし、さらに570mmものロングスライド機能を助手席に持たせた「助手席スーパースライドシート」。従来通りベンチシートのグレードもあるが、グレード名に「EX」と付くモデルにはこの機能が備わる。

 新型N-BOXの室内空間は、室内幅・高さは初代と同等ながら、室内長が60mm拡大して2240mmに。これはライバルのダイハツ・タント2200mm、日産デイズルークス2235mm、スズキ・スペーシア2215mmを一気に抜き去る驚異的な広さ。そこに、室内での移動と、自由な空間づくりを叶える機能を持たせたところに、家族へのやさしさが詰まっている。 

 たとえばママが何度も車外へ出ることなく、子どもの乗り降りを手伝えたり、荷物を取り出せたり。猛暑や雨・雪の日などはとくに助かるし、縦列駐車の際にも危険な車道側に降りなくて済む。

 そしてパパが運転のときには、助手席を前席と後席の中間にスライドしてママが座れば、パパとの会話も子どものお世話もしやすいし、出先ではいちばん前にスライドすると、子どもの着替えなどをラクにするスペースが取れる。もちろん、初代に途中から追加された後席スライド機能、座面をはねあげるチップアップ機能も健在。荷室のフロア長は25mm、高さは25〜55mm拡大し、フロア地上高が75mm低くなったのも見逃せない進化。こうしたアレンジの幅広さも含め、新型N-BOXの室内に備わる思いやり機能は、子育てファミリーの毎日を劇的に変えてくれるはずだ。

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