ラッピングを使用してコストを削減
国内初のコーチビルダーとして1965年に創業を開始しているTRG(ティ・アール・ジィ/旧:ガレージタルガ/福岡県大野城市)が、2台のミニバンベースの霊柩車を「エンディング産業展2017(2017年8月23日~25日/東京ビッグサイト)」に出展した。
とくに近年存在が厳しくなってきた宮型霊柩車に対して、洋型霊柩車が主流となっている。その洋型霊柩車といえば、革張りのルーフに、幌馬車で遺体を運んでいた名残で、ボディサイドに幌開閉のための「ランドボー」をイメージしたS字型の金具をつけている、というのが定番だが、このTRGの2台はそれを打ち破る新しい提案を行なった。
それがラッピングである。ボディルーフ部およびリアクオーターパネル部に通常貼られている革に代わりにラッピングフィルムを導入。それに合わせ、ランドボーも廃止となっている。ラッピングフィルムに置き換えるのは業界で初めてのこととなる。ラッピングフィルムは、メンテナンス性もよく、また交換なども非常にリーズナブルに行なうことが可能という。
今回出展となった近未来型霊柩車「ディアナ」、そして「ロータスII」。いずれもトヨタ・アルファードをベースとし、車体はストレッチ加工することなく使用するため、車体に負荷の少ない耐久性を損なわないモデルとしている。