万が一を考えると裸足での運転は危険だ
ドライビングスクールなどで、トレーニングを積んでいない人は、とっさのときにフルブレーキ(ABSが瞬時に効くレベル)ができない人が結構多いが、ただでさえ慣れていないフルブレーキを、とっさの時、裸足でどれだけ思いっきり踏めるのかと考えると、かなり疑問がある。
これは極端な例としても、いざというとき、躊躇せずに最大限の踏力でブレーキペダルを踏めるよう、運転に適したシューズを履くのが一番。またクラッシュした際も、できるだけ素肌の露出が少ない方が、怪我をするリスクは減らせるし、事故後、速やかに車外に出る必要があるときも当然あり得る。
そうした時、事故現場には、ガラスの破片や、オイル、部品などが飛散している可能性が大きいので、裸足で脱出するのは問題があるだろう。そのほか裸足になったときに、脱いだ靴を運転席のフロアに置きっぱなしにしていたとしたら、何かの拍子にその脱いだ靴がペダルに挟まり、運転に支障をきたすことも……。
些末なことでは、裸足になることで、車内に足裏の嫌なにおいが広がるといった問題も!? というわけで、法律面ではとくに抵触するとはいえないが、裸足は決して運転に適しているとは言い難い。裸足が原因で運転操作に不都合が生じるリスクは低くはないのだ。
これらのリスクを考えると、やはり裸足での運転はNGといえる。クルマの運転席は、自宅のリビングではなく、道路の上は車内といえども完全なプライベート空間ではない。靴を脱いでくつろぐのは、目的地に着いてからにしておこう。