日本メーカーの新型車ラッシュ
世界4位となるインドネシアの人口は2億4千万人。そのインドネシアで東南アジア最大級の「第25回ガイキンド(インドネシア自動車製造社協会)・インドネシア国際オートショー2017(GIIAS)」が8月11日〜21日の期間、首都ジャカルタの郊外(バンテン州南タンゲラン市、インドネシア・コンベンション・エキシビション)にて過去最大規模で開催される。
今回で25回目の開催となるインドネシア自動車製造業者協会(GAIKIND)が主催するオートショーは、乗用車メーカーが28ブランド、商用車8ブランド、360社を超える過去最大規模の企業が出展した。また同イベントは東南アジアでは最大級のオートトレードショー(即売会)にもなっている。昨年の来場者数は過去最高となる45万人が来場、販売台数は開催期間内に1万9830台を数えている。
車両取引額は5兆7768億4611万3009ルピア、日本円にしておよそ578億円にも及ぶ規模となる。家族が多いインドネシアで人気なのがコンパクトサイズの7人乗りの日本車だ。低価格エコカーの税制優遇が受けられるLCGCモデルは、トヨタを始めホンダ、ダイハツ、スズキなどが精力的に新車を投入していることもあり、インドネシアでの日本車のマーケットシェアはなんと95%以上で、日本より日本車の保有割合が多いのだ。
今年の注目モデルを簡単に紹介しよう。トヨタでは高級車となる「ヴォクシー」が発表された。三菱は昨年のこのショーで世界初公開したコンパクトクロスオーバーのコンセプトモデルを「X PANDER」と名付けて世界お披露目。このモデルは今年4月に完成したインドネシアの新工場で生産予定となっている。このほか日本から一番最初にインドネシアに進出したダイハツ、シェアではトヨタを追うホンダも人気のモデルを多数展示する。マツダはCX-5を発表するなど、日産、スズキ、いすゞも人気車種を多数展示している。
日本車以外の乗用車ではMINIが人気となっておりBMWとの共同ブースは活気が溢れていた。ほかにはメルセデス・ベンツ、AUDI、VW、ルノー、JEEP、タタ、FAW、中国の五菱、韓国のヒュンダイ、起亜などが出展している。商業車ではFUSO、UDトラック、HINOなどの日本勢も例年と同じように大きなブースを構え新型車などをアピールしていた。
また今年は、インドネシアでの「自動車カスタマイズ交流・発展」の活性化を目指し現地の自動車アフターパーツ・マーケット協会「NMAA」と日本の「大阪オートメッセ」が合同でPRブースを設置。ブースにはKUHL JAPANPROJECT NISSAN R35GT-Rを展示する他、ENKEIやKYOHO、RAYS、TANABE、WORKといった人気・実力ともに日本が誇るホイールメーカー、BRIDEやCUSCO、ENDLESS、FUJITSUBO、TOMSといった世界に名を轟かせているカスタマイズメーカーが商品を展示する初の試みも見どころとなっている。