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自動車のブレーキで「ベンチレーテッドディスク」と「ディスク」は何が違う? (1/2ページ)

自動車のブレーキで「ベンチレーテッドディスク」と「ディスク」は何が違う?

ベンチレーテッドは2枚のディスクを合わせて放熱性を高めたブレーキ

 ベンチレーテッドディスクと一般的なディスク=ソリッドディスクの違いは、ずばり形状。ベンチレーテッドディスクは、二枚のディスクの間に、フィンが挟まれていて、この間を空気が抜けることで、放熱性を高めている。

 もともとディスクブレーキは、回転するディスクにブレーキパッドを押し付け、クルマのスピード=運動エネルギーをその摩擦によって、熱エネルギーに変換するシステム。ブレーキをかければローターは熱くなるが、ローターが回転している間に外気に触れることで放熱し、再び熱を受け止め処理できるようになる。

 この加熱と放熱のバランスにおいて、ローターの放熱が勝っている間は、きちんと減速させることができるが、ハードなブレーキを繰り返し、過熱に放熱が追い付かなくなると、フェード現象と言ってブレーキを踏んでも減速しなくなってしまう。

 熱を蓄えられる容量=熱容量を増やすには、ローター径を大きくし、表面積を増やすか、より空気を当たりやすくするのが一番有効。こうした発想から生まれたのが、「通風。換気。風通し」という意味の「ベンチレーション」から名付けられた、ベンチレーテッドディスクというシステム。

 運動エネルギーは「質量×速度の二乗」なので、車体が重いクルマ、動力性能の高いクルマほど、熱量量が大きいブレーキが必要になるので、速くて車重の重いクルマのフロントブレーキは、ベンチレーテッドディスクが標準的。ハイパフォーマンスカーになると、リヤブレーキにもベンチレーテッドディスクを装着している場合もある。

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