ハコスカはホワイトボディに戻してから甦生したフルレストア車
一方のハコスカGT-Rもホワイトボディ(いわゆるドンガラ)にまで戻してから作り直されたフルレストア車。新品部品もふんだんに使用され、内装も完全リペア。排気系以外はサスペンション、シート、ホイールを含めて純正オリジナルに戻す形で甦生されている。加えて塗装などは錆対策などを含めて現代風の仕上げがされているので、安心して乗れるクルマであることもポイントが高い。こちらも、ケンメリに負けず劣らず新車のようなクオリティで、生産終了から45年以上が経過したとは思えないほど現役感が漂っている。
このプレミアムなヒストリックカーを所有するのは旧車の名門として全国に名を轟かす愛知県岡崎市の『ロッキーオート』。代表の渡辺喜也氏は、「ハコスカ、ケンメリのGT-Rはカスタマイズする楽しさもありますが、こうした希少な個体は手を加えることなく、オリジナルに近い状態で維持する方が価値はあると思いますね。本気で走りたいなら当社が製作する各部を現代版にアップデートした車両の方が楽しく快適に走れます」
ロッキーオートではハコスカやケンメリに7代目〜10代目のスカイラインに搭載されたRB型エンジンを搭載し、パワステやエアコンなどを搭載した車両など気軽に旧車を楽しめる車両の製作・販売も行っている。
「赤のケンメリは塗装のみ見直していますが、そのほかは当時のままです。保管状態がよかったので、メッキやプラスチックなどに傷みがほとんどありませんし、しっかり機関もメンテナンスされていますので、安心して乗ることができます。ハコスカGT-Rはフレームまで戻してから製作をスタートしており、レストアとしては最上級といえるほど細部まで手が入れられています。トピー製の純正スチールホイールだけでなく、オリジナルのセンターキャップが装着されている車両は数少ないと思います」と渡辺代表。
気になる価格はハコスカGT-Rが通常の相場の1.5倍程度となる2580万円、ケンメリGT-Rは「値段は付けられない」という理由から応談となっている。ハコスカ、ケンメリ以降のGT-Rも特別なボディカラーを纏った限定車は通常のモデルよりも中古車相場が高い。しかもここまでコンディションのよいクルマなのだから、この価格は妥当といわざるを得ないだろう。
海外からも高額での引き合いはあるというが、渡辺代表は「価値の分かっていただける国内のファンにお譲りしたい」と日本の宝であるGT-Rを海外に出すことを頑に拒んでいる。本物の極上GT-Rを本気でほしいファンはぜひ問い合わせてほしい!
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問い合わせ ロッキーオート
https://rockyauto.co.jp/