対象者の97%が自動運転技術を活用
2016年8月にフルモデルチェンジした日産セレナでは、自動運転技術「プロパイロット」を初採用したことが話題となりました。つまり、2017年の夏休みは、はじめて「プロパイロット」が活躍するタイミングというわけです。
高速道路の同一車線という条件はあるものの、0〜100km/hの範囲において加減速と操舵を車両側がコントロールする「レベル2」の自動運転技術であるプロパイロット、はたしてユーザーは有効に活用しているのでしょうか。
日産自動車が、セレナ・オーナーを対象にプロパイロットについてのアンケート調査を実施、その結果が届きました。その内容は非常に興味深いもので、たとえば「ゴールデンウィーク中などに高速道路を利用したユーザーの97%がプロパイロットを活用した」という結果が出ています。
さらに「プロパイロットを利用することで、ドライビングが楽になるなど運転に好影響があったと感じたユーザーは69%」、「プロパイロットにより車内コミュニケーションにポジティブな影響があったと回答した人は33%」となっています。
プロパイロットという新機能は、新型セレナを選ぶ決め手になったのでしょうから当然ですが、多くのユーザーが好印象を持っているというわけです。
一方で、自動運転に絶対の信頼を置けないという声もあるといいます。しかし、あくまで運転補助の段階といえるレベル2の自動運転ですから、すべてをクルマに任せられないとユーザーが感じるのは当たり前の話。
むしろ、自動運転技術という言葉に過剰に期待することなく、適切に利用している様子がアンケート結果から見て取れます。多くのメディアが、自動運転という言葉に過剰反応をしている傾向もあって期待を煽りすぎている面や、リスクを報じていないと批判されることもありますが、ユーザーは今できることを有効活用しているといえそうです。
たとえば全自動洗濯機といっても、まだ衣類を畳んで仕舞っておくところまではカバーしていませんが、自動になっている範囲でユーザーは楽をしています。自動運転技術も同様。そのカバーできる状況において、ユーザーはメリットを感じているというわけです。
そして、こうした経験が自動運転技術の普及に対してユーザーの理解度を高めることにつながると、期待できるのです。