かつてはハイオク仕様の軽スポーツモデルも存在した
しかし、そうはいっても、かつてはスバルがヴィヴィオR、スズキがアルト・ワークスRといったハイオク仕様モデルを登場させていました。それらはモータースポーツ志向のモデルだけに、速さを追求する必要がありました。
それらは実際に走らせてみても、レギュラー仕様の64馬力モデルよりも明確に速かった記憶があります。
ちなみに、別にハイオク仕様を設定できない規制はありません。自動車メーカーの意志で自由に決めることはできます。
しかし軽自動車の660ccエンジンというのは日本国内専用の、いわばガラパゴス規格です。輸出するのであれば95オクタン仕様のエンジンが作られることになりますから、国内向けハイオク仕様が生れる可能性もありますが、輸出仕様は存在しないので、一般的にはハイオク仕様は出てこないでしょう。
エンジン技術を考えると、高圧縮化やダウンサイジングターボなど、ハイオクガソリンの有効性は高くなっています。ハイオク仕様か、レギュラー仕様か、その差は、そうした先進的なエンジンになればなるほど、大きくなります。
とくに低回転域でのトルクの差が大きいので、燃費にガッツリと効いてきます。そういう意味では、基本全車ハイオク仕様にして、ガソリンの種類を一本化してコストダウンを図るほうが、一般的なユーザーにとってのメリットは大きくなることでしょう。