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タクシーはなぜフェンダーミラーが多いのか? (2/2ページ)

タクシーはなぜフェンダーミラーが多いのか?

2018年導入予定のトヨタJPNタクシーもフェンダーミラー

 かつての日本ではボンネットを持つ車両についてはフェンダーミラーが義務装着となっていた。古い刑事ドラマの再放送などを見ていると、犯人の乗っているアメリカ車(キャデラックなども)までもがフェンダーミラーだったことに驚かされることもある。

 ただ当時の日本国内ではそんな事情であっても、海外ではすでにドアミラーが主流となっており、当然、海外輸出されていた日本車もフェンダーミラーではなく、ドアミラー仕様となっていた。日本車の人気が海外市場で高まってくると、欧米メーカーなどから「不公平だ」との声も高まり、1983年についに日本国内でドアミラーが解禁となったのである。

 しかしその後、21世紀に入った今でもタクシー専用車両といえる、クラウンコンフォートや、ほぼタクシー需要がメインとなるクラウンセダンなどは、ほぼすべての車両がフェンダーミラーとなっている(一部タクシー事業者の車両ではドアミラーがある)。

 ただタクシー車両だからといってフェンダーミラーが「マスト」というわけではない。その一例として2014年に惜しまれつつも販売を終了したセドリック営業車は2009年に衝突時の歩行者被害緩和対応のため、ボンネットの形状変更が行われ、それに伴いフェンダーミラーが全廃され全車ドアミラーに一本化されている。

 その一方で来年から本格導入予定となっている、クラウンコンフォートの後継となる、トヨタのJPNタクシーはフェンダーミラーとなっているので、フェンダーミラーが安全性向上の障害には必ずしもなっていないようでもある(クラウンコンフォートは2018年からの新しい法規対応ができないためJPNへ引き継がれる)。

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