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59分までは料金未納でも駐車違反にならない! パーキングメーターの不思議 (1/2ページ)

59分までは料金未納でも駐車違反にならない! パーキングメーターの不思議

この記事をまとめると

■街でよく見る「パーキングメーター」はルールが少々ややこしい

■法律の抜け穴ではあるが、現状59分以内であれば料金を支払う義務はない

■この記事では、道路交通法の内容を詳しく解説する

駐車監視員は60分を超えてからじゃないと放置車両扱いができない

 このところWEB CARTOP編集部に問いあわせが多い案件が「パーキングメーター」に関するものだ。その内容は「料金を入れずに駐車している車両がいるが駐車監視員がスルーしているがどういうことか?」、「料金未納のまま50分も経とうという車両は見逃され、後ろに止めていた料金を入れて65分(5分超過)のクルマが駐禁を切られた」などというパーキングメーターと駐禁の疑問である。そこで今回、事情に詳しい交通ジャーナリストのジャンクハンター吉田さんに詳細を聞いてみた。

 お初にお目にかかります。交通ジャーナリストを名乗り始めてまだ1年半程度な若輩者のジャンクハンター吉田と申します。

 2015年1月末にFacebookへ路上のパーキングメーターが59分まで未納で使える事実を身を持って体験したネタで投稿したところ、瞬く間にインターネットで拡散されてしまい大反響。その後、週刊プレイボーイや月刊ラジオライフなどでその事案が取り上げられ、さらに未納ネタは大きく拡散。

 テレビの地上波でオンエアされている警察密着番組の仕事を2001年から務めていたこともあり、警察関係者との付き合いも太かったアドバンテージを利用し、矢継ぎ早に多くのドライバーの方々から交通違反や交通事故などでの相談を受け始め、プライベートでコンサルティングを開始。

 その際に「交通ジャーナリストとして全国のドライバーへ有益な情報を与えるべきですよ」と皆さんからアドバイスを頂いたのをきっかけに、「まぐまぐ」にて『ジャンクハンター吉田の疑問だらけの道路交通法』なるメールマガジンを毎週発行するようになって今に至ります。

 周囲からは……いや、世間からは「パーキングメーター59分男」と呼ばれるようになってしまった吉田ではありますが、WEB CARTOPではドライバーの皆さんの懐を痛めつけないよう交通違反や交通事故などでのトラブルに合わないための回避方法を啓蒙活動的に毎週展開できればと思っております。頑張って原稿落とさないように頑張ります(苦笑)。

 というわけで、自分自身のパブリックイメージもそうですが、最大のポテンシャルはパーキングメーターの活用方法ですので、数回に渡ってキング・オブ・ストリートになるべく、路上駐車にまつわる知っておいたほうがいい情報を読者の皆さんと共有できたらと思います。これを知れば天下り官僚たちの口利きで作られていると言われる高額な民間コインパーキングを使用せず、財布の中身を軽くしなくて済むようになりますからね。

 まずパーキングメーターについて知りましょう。基本的情報はネットで調べればいくらでも出てきますので省きますが、まず知っておくべきことは60分まで(または20分とか40分)路上駐車可能ですが、絶対100円玉が必要になります。

 そんなことドライバーだったら誰でも知ってるとは思いますが、財布のなかにはお札しかなく、小銭を所有していないこともありますよね。しかし、パーキングメーターが空いていた場合、ほかのクルマに駐車されると停める場所もなくなってしまうので、白線枠内に駐車します。本来ならばすぐに300円を入れなくてはダメ……と思い焦る気持ちが先走るはずです。   

 5分を超えると未納のランプがパーキングメーターに点灯します。が、それでも焦る必要はありません。59分以内にそのクルマへ戻ってきてお金を入れればいいだけなのです。駐車監視員が巡回してきますが、パーキングメーターの白線枠内に止めておけば放置車両の対象にはならないのです。

 簡単なイメージとしては、AとBの2台のクルマが路上駐車をしようと思い、1台しかパーキングメーターが空いてなかったとします。Aのクルマがパーキングメーター白線枠内に駐車し、BのクルマがそのAのクルマの後ろに駐車します。Aのクルマは料金未納状態で、Bのクルマはパーキングメーターではないエリアに駐車しているわけで料金を支払っていません。

 そこで駐車監視員が5分後に巡回しにきたとします。駐車違反のステッカーを貼られるのはBのクルマだけなんです。パーキングメーターの枠内に駐車しておけば、治外法権という言い方はオーバーですが、「もしかしたら59分以内に小銭を用意してパーキングメーターを作動させるべくドライバーが戻ってくるかもしれない」との見解で、駐車監視員は60分を超えてからじゃないと放置車両扱いができないのです。

 警察側の見解としては駐車して即座にパーキングメーターを作動させない場合は道路交通法違反と言い張りますが、実際には警察官も駐車監視員と同じく放置車両として駐車違反で罰せることができない謎のルールが存在しています。

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