4月と8月以外は増販期だがとくに年度末と9月が狙い目
新車購入に関しては大きく5回の「増販期」と呼ぶ、新車値引きの好条件が引き出しやすい時期がある。おもに2月・3月の年度末決算、6月・7月の夏商戦、9月の半期決算、10・11月の秋商戦、12月の年末商戦である。つまり4月と8月を除けばだいたい好条件を引き出しやすくなっていると考えてよいだろう。
今では車両本体価格(またはメーカー希望小売り価格)からの値引き(車両本体値引き)というものは、以前ほど拡大しないのが現状。これは車両本体値引きの原資となる、車両本体価格中のディーラー利益分が減ってしまったため。
そのため年間を通じて車両本体値引きが大きく変動することはなくなった。つまり正式ともいえる、純粋な車両本体値引きベースで見れば、通年で買い得度に変動がなくなっている。しかし、増販期が依然として存在し、好条件が引き出しやすくなっているとはどういうことだろうか? みていこう。
現在新車の値引きは、車両本体値引きだけでなく、値引きアップを側面支援するための、オプションなどの用品からの値引きや下取り査定額の上乗せなどが加わって構成されている。増販期にはこの側面支援の部分が充実することで、値引き条件全体が拡大していくのである。
たとえば、夏商戦中はどんな下取り車でも一律に5万円査定額をアップするキャンペーンを展開したり、カーナビを無料装着するなどのキャンペーンが増販期には展開されるのである。
車両本体値引きについても通年で固定されているわけではないので、販売ノルマの厳しくなる増販期の成績にギリギリ間に合いそうなタイミングでの商談ならば、車両本体値引き自体を大きく拡大することも十分可能となっている。このあたり、より無理がきく(値引きが拡大しやすい)のは、年度末商戦と事業年度ベースで半期となる9月の半期決算セールだ。このあたりが増販期のなかでもよりねらい目といえるだろう。