厳密にはレンタカーを借り有償で友人の引っ越しを手伝っても違法
「白バス」という言葉を目にすることはないだろうか? バスには営業用の緑ナンバーと自家用の白ナンバーがあるが、後者のバスを使って営業行為をすることを「白バス」と呼んでいる。こうした行為は道路運送法違反であり、事故を起こした際などの補償問題などで揉めることが多い。
具体的にはレンタカーで自家用マイクロバスを借り、独自に旅行ツアーなどを企画・実行するのは「白バス」と呼ばれる違法行為だ。仮に謝礼や料金といった名目でなくとも、輸送の対価としてお金を受け取ると、営利目的の有償行為と見なされる。そのほか旅館やホテルの送迎用バスで、送迎以外の観光ツアーを行なうことも違反行為となる。
さまざまなケースはあるが、ともかく白ナンバーのバスによる有償行為を「白バス」と呼んでいることが多いようだ。
では、営業目的というのはどういったケースなのだろうか。前述したような独自ツアーのような、明確な営利目的ではなくとも、レンタカーを借りて「運転する人以外で割り勘にしよう」ということになると、運転した人に謝礼を渡したことに相当すると判断されることもあるという。
一方で会社の福利厚生費などでレンタカーのマイクロバスを借りて、社員旅行をするといったケースは、営利目的ではないので白バス行為にはあたらない。
なお、緑ナンバーが営業用なのはバスに限ったことではないので、自家用車で人を有償で送迎するのは「白タク」と呼ばれる違反行為であるし、レンタカーのトラックやワンボックスを借りて友人の引っ越しを『有償』で請け負う行為も法的には違反となるので注意したい。