セーフティシステム+Aなら交通死亡事故の5割弱に効果がある
発表会ではトヨタ自動車の伊勢清貴・先進技術カンパニープレジデントによるプレゼンテーションも行われ、トヨタブランドの車両を含めた安全技術に関する今後のロードマップが示された。
トヨタでは「レクサスセーフティシステム+」と「トヨタセーフティセンス」を2017年末までに日米欧のほぼ全ての乗用車に設定することを計画しているが、それによってカバーできる事故形態は、2015年に発生した交通死亡事故の約2割にすぎない。
しかしながら、新型レクサスLSでは「レクサスセーフティシステム+A」などの予防安全技術を採用することで、この死亡事故形態カバー範囲を5割弱までに拡大。現時点でもっとも幅広く死亡事故をカバーする「世界でもっとも安全なクルマ」を目指している。
その後は新型LSに採用された技術を普及させるべく、次世代「レクサスセーフティシステム+」および「トヨタセーフティセンス」を2018年より全車展開開始。と同時に、高齢者に多いペダル踏み間違い事故を低減する「インテリジェントクリアランスソナー(ICS)」の設定車種を、2016年度の約3割から、2018年度までに約9割へと拡大させる。
そして、「レクサスセーフティシステム+A」をさらに進化。ドライバーが運転したいときは運転を楽しめ、運転したくない・できない時は安心してクルマに運転を任せることができる「モビリティチームメイトコンセプト」に基づき、自動車専用道路におけるETCからETCまでの合流・分岐・追い越しなどを自動で行う「ハイウェイチームメイト」を2020年頃に、一般道での自動運転を行う「アーバンティームメイト」を2020年代前半に商品化する目標を明らかにした。
伊勢プレジデントは「新型LSの技術は自動運転につながる技術であることは間違いありません。今後も安全を最優先に自動運転技術の開発を進めていき、『事故ゼロ社会』を早期に実現したいと思っています」と話し、新型LSが「事故ゼロ社会」という究極的な目標の達成に向けた大きな一歩になることへの自信をうかがわせている。
新型LSの「レクサスセーフティシステム+A」が、果たしてどれほど事故を防ぎ、またドライバーの操作に近い感覚で運転をアシストしてくれるのか。その真価を試せるのは今年の秋、もう間もなくだ!