片耳タイプや車載機能なら法的には問題ないが使用はオススメしない
ハンズフリーというのは、手を使わずに携帯電話の通話を可能にする装置のことです。一般的にはイヤホン型が多いと思いますが、サンバイザーなどクルマに取り付けるタイプのもの、またはナビなどにハンズフリー機能が内蔵されているものもあります。
イヤホン型はマイクとイヤホンが一体化したもので、携帯電話などとケーブルで繋ぐものと、無線によって接続するものがあります。電話をかける場合は携帯電話を操作する必要があり、電話を受けるのはワンタッチだったり自動だったりします。ともかく通話中は両手が空いていて、運転操作ができるようにするための装置です。
そもそも携帯電話の前身は自動車電話でした。移動体であるクルマのなかで、電話をしたり受けたりすることができる、という便利なものだったわけです。日本で自動車電話が登場したのは1979年で、そのときはまだクルマに取り付ける装置でした。
その後バッテリーが付いて車外へ持ち出せるようになったのは1987年で、クルマから取り外すとショルダーバッグのように肩にかけるスタイルだったのでショルダーホンと呼ばれたりもしました。これがバブル時代の象徴ともなったアイテムのひとつです。
まず前提として、道路交通法ではハンズフリーでの通話は走行中でも違法性がありません。ただし両耳が塞がれるヘッドホン型のハンズフリーではダメで、あくまでもクルマに取り付けたものか、あるいは片耳だけのイヤホン型である必要があります。
ヘッドホン型しか持っていない場合は片耳だけを使えば問題ないと思います。じつは道路交通法というのは道路の上のルールを定めた法律なので、クルマを運転中というだけでなく、自転車でも、歩行中でも、両耳のヘッドホンを付けると違反になります。たとえ音楽をかけていなかったとしても50dBの音が聞こえないと違反になります。
というのはハンズフリーの豆知識ですね。問題は安全かどうか? という設問なのですが、答えは簡単で安全性は低下します。それは注意力が割かれるからです。運転中に通話するというのは、当然その分だけ意識が行くことになるので、当たり前です。
法的には問題なくても、できるだけ走行中の通話は避けたほうがいいでしょう。あくまで緊急性のある場合に、できるだけ手短に、通話するべきです。逆にいえば「携帯にかけたのに繋がらない!」といった妙な意識を持たず、ショートメールや留守番電話で要件を預けておくことが、電話をかける側に求められるべきではないでしょうか。