過去の経験上70ー80km/h程度の巡航が燃費に優れる
多くのクルマで、もっとも良い燃費が出せるのは高速道路での低速巡航時。今時のクルマなら、超高性能なスーパーカーや重量級のSUVでも10km/ℓ以上の燃費が記録できる。
先行車自動追従機能のあるオートクルーズコントロールが装備されているクルマなら、どんなドライバーでも無駄なアクセルワークをなくした効率的な巡航が可能となり、カタログ記載の燃費を軽く超えることは珍しくない。
いろいろな意味で現実的なのが100km/hでの定速巡航。燃費にとっても速すぎず遅すぎず、多くの場合そのクルマの最高燃費に近い数値を記録されるが、ただひたすら燃費だけを追求したい場合は、70-80km/hでの定速巡航が一番良い結果が得られやすい。
過去にさまざまなクルマで高速巡航時の最高燃費アタックを試した結果、車格や排気量に関係なく、70-80km/ℓでの定速巡航時に最高燃費を記録できたクルマがほとんどだ。
ひと昔前までは、ドイツ車などの想定される平均移動速度が高いクルマでは、日本車よりも高めの速度の方が良い燃費が出やすかったが、最近ではポルシェなどのスポーツカーでも、7速・70km/hでの巡航で最高の燃費が記録できるようになっている。ミッションが多段化され、エンジンの低速トルクが太くなったことが大きな要因だ。
MTよりもATの方が多段化が進んでいることから、最近ではATの方が良い燃費が出やすい車種も珍しくないが、究極の燃費アタックをするならやはりMTのほうが有利。MTならトップギヤでエンジンがノッキングを起こさない範囲でギリギリまで回転を低く保って巡航できる(ATは自動でシフトダウンしてしまう)。
ただし、制限速度が100km/hの高速道路でノロノロ走ることは他のドライバーに迷惑だったりするし、極端な低回転でギリギリの巡航を続けるのはエンジンにも良くないので、やはり現実的には90-100km/h程度での巡航が望ましいといえる。