【注意】溝だけでなくタイヤの「ひび割れ」も要チェック

基本的には劣化の表れなので交換を検討

 タイヤの主成分はゴムなので、紫外線や熱、酸化、オゾン、走行中の振動などの影響で、経年劣化が起こり、使い方にもよるが3-4年で表面のゴムがひび割れてくる。タイヤが「ナマモノ」といわれる所以だ。タイヤのひび割れ

 このひび割れには、タイヤ溝の底部分に発生する、グループクラック(溝割れ)と、サイドウォールのゴム表面に無数の細かいひび割れが発生するチェッキング(ひび割れ)の二種類がある。

 タイヤの空気圧チェックを怠りがちな人や車重が重いクルマ。直射日光の当たりやすい場所に保管しているクルマ、それから油性のタイヤワックスもタイヤの劣化ひび割れの原因になるので要注意。

 タイヤには劣化防止剤=オイルが配合されているので、油性のタイヤワックス等を塗布すると劣化防止剤の働きを阻害しゴムの劣化を早める。ひび割れを引き越しタイヤの寿命を縮めることになる。

 基本的には、タイヤのクリーニングは水洗いが一番(洗剤もあまり使わない方がベター)。どうしてもタイヤワックスを利用したい人は、水性タイプのものチョイスしよう。ひび割れは進行すると、タイヤ内部にまで亀裂が届き、パンク、バーストにもつながってくる。

 そもそも、タイヤにひび割れが入るということは、ゴムが硬化していることを意味しているので、タイヤの溝が残っていても、ひび割れが目立つようになってきたら、タイヤの寿命だと考え、早期に交換するのが安全だ。また、ひび割れではないが、タイヤの側面にピンチカットと呼ばれる変形を見つけたら、即交換。

 ピンチカットとは、サイドウォールの一部にできる、盛り上がったような変形のこと。この変形は、タイヤ内部のカーカスコードが切れていることによって生じるもので、そのまま放置しておくと、走り続けるとバーストを起こす危険性が小さくない。

 ピンチカットの原因は、縁石などに強く乗り上げた際の衝撃が原因で、修理は不可能。見つけたら速やかに新しいタイヤ(中古のタイヤでも可)に交換しよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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