ホンダのシビックTCRで参戦
スーパー耐久(S耐)シリーズに今年から新たに加わったカテゴリーのひとつに、「ST-TCRクラス」がある。2000ccまでのターボエンジンを搭載する2輪駆動の市販車で、改造やパーツ交換は基本的にNG。スーパーGTのGT300クラスや、スーパー耐久ではST-Xクラスで戦っている FIA GT3車両の弟分といえば、わかりやすいかもしれない。
この新しいクラスに開幕戦から参戦しているのが、ホンダのシビックTCRとアウディのRS3 LMS。ともに2台ずつがエントリーしている。さらに6月10〜11日の第3戦・鈴鹿ラウンドからは、フォルクスワーゲンのゴルフGTI TCRも1台加わって、5台での戦いとなった。
そして今回、シビックTCRの97号車のAドライバーを務めるのが、ドリキンの愛称でも知られる我らが土屋圭市さん! 公式戦への出場は、2003年に現役を退いて以来なので、なんと14年ぶりだ。
コンビを組むのは今季これまた現役に復活してWTCCを戦っている道上龍(Cドライバー)と、かつてシビックのワンメイクレースで大活躍した幸内秀憲(Bドライバー)というホンダのレジェンドドライバーたちだ。
10日の公式予選は、A、Bふたりのドライバーのベストラップの合計タイムでグリッド順を決めるのがスーパー耐久のルール。今回はアウディの45号車がクラストップで、2番手も初参戦の10号車・ゴルフTCRが続いた。土屋さんの97号車は僅差の3位で、以下は19号車のアウディ、98号車のシビックの順。
予選を終えた土屋さんは、「久しぶりだけど、スーパー耐久は楽しいレースだね。俺のホンダ車でのレースといえば、NSXでのル・マン24時間に尽きるけど、ちょっとル・マンの雰囲気にも似ているかもしれない。今日はちょっと暑いから、スーパーGTのマシンみたいに、エアコンが付いてればもっと嬉しかったかも……」と、笑顔でコメントした。
11日の決勝は12時30分スタート予定で、4時間の長丁場での戦いになる。コンスタントな速さはもちろんだが、ピットワークを含めたチームの総合力も勝負を分けるポイントだ。