紹介販売=大幅値引きは間違い
紹介販売というものは、セールスマンが既納客などの知人から新車購入を希望しているひとを紹介してもらい新車を販売することをここではさす。またここでは個人間の紹介販売についてのみ見ていくことにする。
われわれ消費者サイドからみれば、知人から親しいセールスマンを紹介してもらうので、面倒な駆け引きもなく値引き拡大も期待でき、より割安に新車を購入できるものと考えるのが一般的だが、使い方を間違えるとかえって値引きが伸び悩むこともあるので注意してもらいたい。
注意したいのは仲介する知人やさらには、知人とセールスマンとの距離、「友だちの友だちが知っているセールスマン」では、まず期待はずれの値引き条件に終わってしまうだろう。見た目はかなり魅力的な値引き条件であっても、セールスマンは実際の値引きより多く提示しているように「値引きを膨らませて見せる」ことは朝飯前なので注意してもらいたい。
紹介販売では紹介者とセールスマンの信頼感も値引き拡大に大きく影響してくる。「新車を欲しがっている」として多くのお客を紹介してくれるのはいいが、購入車種が絞りきれていないことなども多く、結局契約まで至らないことが多いケースと、「このひとが紹介してくれるお客さんはまず間違いなく契約してくれる」といった場合では、当然ながら後者のほうが値引き条件は拡大していく。前者の場合はさすがにセールスマンも疑心暗鬼になってしまい、様子見状態になってしまうのだ。
血縁関係者間での紹介は、日常的に親戚づきあいができる範囲ならば、まず間違いなく好条件を引き出すことは可能。ただ店長など上司の「胸先三寸」次第という部分もあり、なかには「親せきや仲の良い知人なのだから、値引きをいたずらに拡大せずに売りなさい」とする上司もいるので注意してもらいたい。
また職場の人間(とくに上司)や、取り引き先など仕事絡みのひとからの紹介はできるだけ避けること。仮にそのような関連のひとからセールスマンを紹介してもらったはいいけど、満足のいく値引き条件が提示されないこともある。しかし仕事のことを考えれば断るに断れない状況となり、そのままシブシブ契約となることも多い。