紹介される前に商談を進めるのがいい
セールスマンは紹介者と購入希望者の関係を見て、仕事絡みの関係ならば、前述したとおりむやみに新車購入を断ることができないことは承知しているので、提示する値引き額を押さえめにして商談に臨んでくる。この段階で「紹介してくれたのに値引きが伸び悩んでいる」と紹介者にクレームをつけられる関係にあれば問題はないが、職場などでそこまで本音で言い合える人間関係はなかなか構築できていないのが実状だろう。
紹介販売の効果的な活用法としては、まず自分自身でディーラーを訪れて商談を進めること。そして値引き条件のアップなどの交渉をある程度進めた段階で、「じつは今、新車購入の商談を進めているがなかなか納得する条件が出ない」と、暗にセールスマンの紹介を周囲に打診してみよう。そして紹介してくれたセールスマンに、「なかなか希望予算に届かない」と、多少無理めな希望予算を提示すれば、逆にセールスマンは「紹介してもらったのに値引きが渋いからと買ってもらえなかった」では、紹介者に顔向けできないので、希望予算をクリアするために奮闘してくれるはずだ。
紹介販売とはいえ、やはり「戦略」というものは必要であり、自分で汗をかく必要があることは忘れないで欲しい。
なお紹介したお客が新車を正式契約した場合には、紹介者には所定の紹介料が支払われるのが一般的。ただ紹介者によっては、「自分は紹介料はいらないから、その分値引きを増やしてくれ」とするひとも多いと聞いている。