【ライバル比較】レクサスLCと欧州ライバル勢を徹底分析! (2/4ページ)

LC500hはスーパースポーツでも低燃費だがV8のLC500は厳しい

 そしてレクサスLCの優位性は、新開発されたマルチステージハイブリッドだ。4速の有段ギヤを備え、従来型の動力分割機構を使うハイブリッドに比べると、アクセル操作に対する反応がダイレクトで機敏な加減速を行なえる。システム最高出力は359馬力で、JC08モード燃費は15.8km/Lと優秀だ。1.5リッターNAエンジンのロードスターに迫る。

 かつて「高級スポーツカーのユーザーは燃費を気にしない」と言われていたが、今は環境性能に対するニーズが高い。燃料消費量が増えやすい高性能車ほど優れた低燃費技術が求められており、LC500hは高性能と両立させた。

 これに比べてV型8気筒のLC500は、最高出力が477馬力に達するもののJC08モード燃費は7.8km/Lにとどまる。570馬力を発生するGT-Rの8.8km/Lを下まわり、500hと比べて数値上は2倍の燃料を使う。開発者は「昔ながらのV8エンジンらしい力強い加速感を大切にした」と言うが、レクサスは前述のように歴史が浅くブランド力も乏しい。優れた独自の技術を備えないと、海外の強豪に太刀打ちしにくい。

  

■パワートレイン比較

 パワーや速さはスーパースポーツの能力を示すわかりやすい軸だが、日本国内の一般公道でその能力をフルに引き出し、堪能することは叶わない。しかし、潜在能力の高さをハイスピード領域でなくても実感させ、ドライバーに「本気を出したらどうなるんだ」という期待をつねに抱かせてくれるのがスーパースポーツたる所以でもある。また、燃費や環境性能を度外視することなく、時代のニーズに則した能力が追求されていることも重要だ。


パワートレインライバル分析① vs BMW6シリーズ

 4.4ℓV8エンジンは革新的な技術を搭載し、パフォーマンスはもちろん効率のよさも追求。優れた操縦性を発揮するとともに、しなやかな乗り味で爽快なクルージングを実現している。

パワートレインライバル分析② vs アウディR8

 V10エンジンは高出力を発生。低負荷時にはエンジンの片バンクを休止させるシリンダーオンデマンドにより、優れた燃費性能を実現

パワートレインライバル分析③ vs マセラティ グラントゥーリズモ

 スーパースポーツらしい轟音を響かせながら、0-100km/h加速は4.5秒という俊足ぶりを見せつける。切れ味の鋭いハンドリング特性と相まって爽快な走りを披露する

パワートレインライバル分析④ vs アストンマーティン ヴァンキッシュ

 0-100 km/h加速が3.8秒を発揮。タッチトロニック3の滑らかな変速制御も、ジェントルなドライブフィールの実現に貢献している

  


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