【注意】エコ運転を意識しすぎのエゴ運転にご用心 (1/2ページ)

エコドライブは周囲の流れや通行量をみて調整すべき

 環境に優しい、燃費が良くなるエコドライブ。その各種ノウハウが、環境省のHPをはじめ、いろいろ紹介されているが、なかには首をかしげたくなるものも……。

 というのも、一台一台の燃費を優先すると、かえって道路全体の流れが悪くなり、渋滞を引き起こし、結果として、多くのクルマの燃費を悪くすることが多々あるからだ。エコラン

 典型的なのは、「ふんわりアクセル」や「eスタート」。1t以上あるクルマの停止慣性は非常に大きいので、一気に加速させるには、大きなエネルギーが必要になる。ゆえに穏やかにアクセルを踏んで発進すれば、たしかに好燃費につながるだろう。

 しかし、通行量の多い道でそれをやると、一回の青信号で交差点を通過出来るクルマの代数が減ることになり、結果として流れを悪くし、やがて渋滞を招くことに……。

 通行量がある道路で、信号待ちで止まり青信号になったら、あるいは一時停止箇所できちんと一時停止を行ったら、左右の安全を確認したうえで、できるだけ速やかに発進、巡航速度までスムースに加速したほうが、全体のエコにつながるというもの。

 本人は、地球にやさしい「正義の」ふんわりアクセルのつもりでも、周囲の目には、やや迷惑な「ノロノロ発進」と映っている場合が少なくない。

  

「減速時は早めにアクセルを離そう」というのも同様。前方が赤信号だったり、クルマが詰まっている場合は、早めにアクセルから足を離すというのは、正しいエコドライブだと思う。

 F1でも、コーナー手前で、早めにアクセルをオフにし(lift)、惰性でクルマを走らせ(coast)、燃費を稼ぐリフト&コーストという走法があるぐらいで、ブレーキを踏むぎりぎりまでアクセルを踏んでいる必要はないのだが、なかには青信号の交差点のかなり手前から、アクセルを戻して惰性で走り出す人も……。

 その交差点で、たとえ右左折するにしても、ウインカーを出すタイミングぐらいまでは、普通の速度で走り、ウインカーを出してから、ブレーキを使ってしっかり減速というのが、マナーに適った走りというもの。

  


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
趣味
-
好きな有名人
-

新着情報