全グレードスマートアシストⅢが選択可能な点にダイハツのマジメさを実感
ところで、発表会で聞いた「80kgの軽量化を燃費の改善ではなく走りの向上に使った」という内容に関して、具体的に何を行ったのかに付いて聞くと、「ほぼ全部がエンジン制御です」とのこと。
イメージとしては先代ミラ イースでは燃費向上のために押さえていた部分を、開放したようなもの。それによって、とくに日常的に使うアクセルの踏み込み量の際の中間加速がアップしているということだ。アップしたかどうかは今回先代と比較したわけでないのでわからないが、少なくとも前述のように右折やUターンで、加速に不満がなかったことは間違いない。
さて、試乗した結果総合的に見てどうか、と言われれば、クラスを考えれば非常にいい、と答えたい。正直にいえば燃費を追求せずにドライバビリティを向上させたことだけでも賞賛に値するのだが、ボンネット脇の小さなフィンやタイヤ前方のストレーキなどによる空力の改善、ステアリングとペダル位置の見直しによるドライビングポジションの最適化など、見えにくい、販売文句に繋がらない部分への努力が散見するのだ。ハッキリ言って、ミラ イースなのに(失礼!)よくぞここまでやったな、という印象である。
最後になるが、ステレオカメラを使った先進安全装備のスマートアシストⅢが、全グレードで選べることも素晴らしい。何しろビジネスユースのスチールホイールを履くグレードにも「B”SAⅢ”」が設定され、なんと2WDで90万7200円(税込)だ!
全車標準化はやはり市場のコストに対する要求が厳しく、ムリだったとのことだが、できれば購入者はSAⅢを選んでほしいと思う。