ナットの「素材」は鉄が一番だった!
また、社外用ホイールのナットを購入する際は、自動車メーカーによって、ハブボルトのピッチが違うので、これも確認が必要。
トヨタ(レクサス)、ホンダ、マツダ、三菱、ダイハツは、ネジ山間隔1.5mm=P1.5。ニッサン、スバル、スズキは、ネジ山間隔が1.25mmのP1.25になる。また、同じテーパー座のナットでも、スタンダードなナットの長さとショートタイプの2種類があり、「傘つき」「傘なし」といって、テーパー面の深さが違うナットもある(スバルとスズキは「傘なし」が多い)。
さらに、ハブボルトを貫通する「貫通ナット」と、ナットの外側に蓋がある「袋ナット」もあり、ナットの種類は意外に多い。したがって、最適なナットをチョイスするには、専門店にアドバイスをもらうか、あるいはホイールメーカーに問い合わせたほうが安心だ。最後に、ナットの素材について。
ホイールナットも社外品には、アルミやジュラルミン、チタン製などが出回っているが、はっきり言って、ホイールナットはスチール(鉄)が一番! アルミ(ジュラルミンもアルミ合金)は、熱膨張率が鉄の2倍前後もあるので、走行中ブレーキの熱の影響などで、大きく変形するので、熱変化で膨張収縮を繰り返し、ゆるみやすいのでキケン。
チタンは強度があり過ぎて、ハブボルトが負けることがある。とくに日産系のP1.25のハブボルトは、ネジ山のピッチが1.25ミリしかないので、チタンボルトで締めるとネジ切れるリスクも……(ハブボルトの直径は、国産車乗用車はオールM12と思っていい。軽自動車はM10)。軽量ナットで数十グラム軽量しても、違いは体感できないし、リスクだけ増すのでお勧めできない。第一、レーシングカーだって、ホイールナットは鉄製が基本ということを覚えておこう。